北海道|釧路地域水産業再生委員会

釧路機船漁業協同組合

取組概要 スケトウダラの高鮮度出荷
キーワード シャーベット氷
滅菌海水
フィッシュアンドチップス
販路 域外流通
取組タイプ 鮮度保持(〆・裁きなど)
魚種 スケトウダラ

浜プランの取組内容

○スケトウダラ高鮮魚出荷の強化
・かまぼこやカニカマの原料となる「高級すり身」は、国内では水揚げから加工までの時間や設備面での制約からスケトウダラの鮮度保持が難しく、このため漁獲直後に船上で加工することで高品質な北米などからの輸入に依存してきた。地域で漁獲量全体の85%をしめるスケトウダラの価格は北米の冷凍すり身市況に大きく影響を受け、魚価の低迷も続いてきた。そこで、これら課題を解消し、釧路産スケトウダラの高品質化を図るべく、H23年から、釧路市内の大手加工場が「FA級(原料冷凍すり身の等級で最上位より2番目の位置付け)すり身製造ライン」を整備し、スケトウダラを水洗いする際には窒素が溶け込んだ冷却水を使い、すり身を真空に近い状態にして急速冷凍し、窒素ガスで表面を覆い魚肉の劣化を抑制する高鮮度の冷凍すり身の生産に取り組んでいる。
漁業者と漁協は、このような取り組みを推進するため、水揚げ段階での鮮度保持の徹底に向け、従来のトラックばら積み方式ではなく高鮮度保持を可能とするFRPタンクを導入し殺菌海水や必要に応じたシャーベット氷の活用による魚体崩れ防止や衛生管理に配慮した保管方式に見直すことで、安心、安全な原魚の提供に努め、釧路産ブランドとして5%の単価向上を目指す。
さらに、全ての魚種を対象に既に4隻に装備されている海水電解殺菌装置を、装備未了の所属船においても順次装備を進め、船体、漁網、魚箱、タンク等を清浄海水による洗浄など衛生管理の向上を図ることで、漁獲物の鮮度品質の向上を図るとともに、漁獲後の酸化を防ぎ長期保存が可能となるシャーベット状の海水氷(シルク氷)を用いた最新の保冷技術を活用することで鮮度保持対策を実施する。さらに、流通事情に適したロッド管理が可能となるよう、新たに冷凍・冷蔵施設の整備を検討する。
○輸出の推進
・平成11年以降、国内で初めて、統一規格を定めた生鮮魚発泡詰めにより韓国向け輸出に取り組んできた結果、韓国内で「釧路沖底産スケトウダラ」としての評価が年々高まり、平成22年には、漁獲数量の7%、漁獲金額の24%を占める漁業経営の重要な収入源となっていたが、平成23年3月の東日本大震災の影響による韓国政府の輸入規制が緩和されず、未だに再開が事実上不可能となっている。
このため、漁業者と漁協は、近年、経済成長が著しい中国や東南アジアを対象に輸出増大を図るため、釧路市内の水産関係業者で組織する一般社団法人釧路水産協会の構成員として、JETROの協力のもと、タイ、マレーシアなどを対象とした海外市場調査に参加し、現地バイヤー及び現地の日本食レストランオーナーとの懇談を行うことやJETRO主催の水産食品輸出商談会に参加するなど、輸出に向けた取組を進める。
○未利用資源の活用
・漁業者と漁協、ミツウロコ食品(株)は、アブラガレイ・ハモ・ゲンゲ等の低・未利用資源の有効活用を図るため、釧路市水産加工振興センターとの共同研究などを通じて魚種の特性を活かした新たな加工品の開発に取り組むほか、スルメイカなど一過性多獲魚種については、価格低下を抑制するために市場ニーズに合わせた受注販売に順次取組む。
○6次産業化の推進
・水揚げの主体となるスケトウダラは、「かまぼこ」や「たらこ」などの加工用に大半が利用され、生鮮食用にはあまり利用されていない状況にある。
このため、漁業者と漁協は、釧路市と連携し、釧路港の水産センター内食堂などの飲食店の協力により、釧路港で最も水揚の多いスケトウダラを使用した料理を利用者に提供しており、飲食店が求める鮮度や規格に応じた原魚供給に努めることや「ohさかなまつり」や「物産まつり」などの各種催事に参画し、惣菜魚やスケトウダラの試食・調理方法をPRし、スケトウダラ、タラなど地域資源を有効活用した消費拡大に取り組む。
・また、平成25年に整備した漁協加工場に「さかなのさばき方や食べ方を教える調理施設」を常設し、「加工品づくり体験」や「釧路の漁業や釧路港の歴史を学ぶ水産学習」を通じ、広く市民に、新鮮で美味しい釧路産の魚に興味や関心を持ってもらうよう食育や地産地消の取組みを広げる。
・さらに、漁協は、釧路市、商工会議所、観光関係団体で構成する「釧路市地域雇用創造協議会」が進める地域資源を活用した商品開発事業に参画し、スケトウダラ等を利用した「フィッシュアンドチップス」など新たな加工品の開発を進めるとともに、これら加工品をはじめとする釧路産の水産物を販売する直売店整備やこれを活用した販売促進事業を展開し、魚を捕るだけの漁業から加工・販売も一環して取組むことで消費拡大や付加価値の向上を図る。
・また、将来構想として平成22年に釧路市が策定した「釧路港漁港区(副港)の将来ビジョン」では、漁業の生産活動が観光資源をして注目されており、魚の陸揚げや競りの見学などによる「水産観光」という新分野にも参画を目指し、構想実現に向けて釧路市に協力し、地域全体の活性化に貢献していく。

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※上記は、水産庁ホームページに掲載の浜プランの内、取組初年度の内容を転載しています。

団体情報

JF・団体名 釧路機船漁業協同組合
住所 〒085-0845 北海道釧路市港町1-18
電話番号 0154-43-3411