岩手県|広田湾漁協地域水産業再生委員会

広田湾漁業協同組合

取組概要 エゾイシカゲガイのブランド化
キーワード シャーベット氷
窒素氷
活魚出荷
販路 域内流通
取組タイプ ブランド化
魚種 エゾイシカゲガイ
カキ
ワカメ
サケ
ヒラメ

浜プランの取組内容

以下の取組みで、漁業収入を基準年費の1.0%向上させる。
1 漁業経営基盤の強化
(1) 漁協は、首都圏の市場で引き合いが強く需要が増しているエゾイシカゲガイについて、震災前の出荷数量37トンの1.5倍以上の出荷量を目標に、養殖施設台数を震災前の86台から平成27年度までに164台とする計画を進める。このうち平成26年度までに156台を整備し、出荷量の増大により漁家所得の向上を図る。
また、当地区で主力となるカキ養殖については、震災前の出荷量を上回ることを目標に、養殖施設台数を震災前の1,220台から平成26年度には1,479台として、漁家所得の向上を図る。
(2) わかめ養殖漁業者18名は、震災以降活動が停止しているわかめ養殖協業作業組合を再開し、養殖生産物の共同管理等を行うことで作業効率の向上を図るとともに、震災前と同等の施設台数(100台)を確保し、所得の安定化を図る。
2 資源管理及び漁場改善
(1) 漁協は、震災によるサケ稚魚放流数の激減に伴う河川遡上するサケの減少による種卵不足に対応するため、他河川からの種卵移入に加え、定置網に入網する海産親魚を活用するべく以下の取組を行い、安定的な種卵の確保を図る。
・ 定置漁業者は、入網した3㎏以上のサケの中で、良質な個体は採卵用の海産親魚として漁協の種卵確保に協力する。
(2) 漁協は、安定的な稚魚の放流(3,180万尾)を行うため、(独)東北区水産研究所及び岩手県水産技術センターの指導を受け、孵化場における育成稚魚の健苗飼育(飼育密度や水温・水質等の管理の適正化等)に取り組み初期減耗率の低下に努める。また、岩手県水産技術センターが実施する前浜のプランクトン調査、水質調査等の環境モニタリング情報を活用し、サケの放流適期の特定に努めることで初期生残率の向上を図る。これにより、サケの回帰率向上を目指す。
(3) 定置漁業者は、ヒラメの30cm未満魚の再放流に取り組むことで、単価の高い大型魚の漁獲増加による水揚げ金額の向上を目指す。
3 安心安全で高品質な水産物の供給
(1) 定置漁業者は秋サケ等の漁獲物について、漁獲後速やかに船上において冷却水タンクに保管し、漁船の魚倉に鮮度保持効果の高い窒素氷・粉砕氷等を投入し魚市場まで運搬するなど魚体の冷却効果を高めることで、漁獲から魚市場への水揚げまで、低温管理(7℃以下)を徹底する。
マダイ、ヒラメ、ソイ類等などは、大型で傷の無い個体は船上で迅速に選別し、船内生簀により魚類等の生存率向上に努め、活魚出荷を主とした魚価高と付加価値向上の取り組みを検討する。
(2) 定置漁業者は秋サケについては、鮮度保持・衛生管理強化・魚卵(イクラ)の品質向上を図るため、海水殺菌装置の船上での整備を検討する。
(3) 刺網漁業者は、ヒラメ・カレイ類・タラ等を対象に、漁獲物を魚種、サイズごとに船上で迅速に選別し、速やかに下氷した魚箱に詰め込むことで、鮮度保持した状態で魚市場に箱詰出荷を行うことを検討する。
また、船内生簀により魚類等の生存率向上に努め、活魚出荷を主として魚価高と付加価値向上の取り組みを検討する。
(4) サンマ棒受網漁業者は、近年漁場の遠方化により帰港に要する時間が長引く傾向にあるため、移動中の船上作業・処理と鮮度保持が重要であることから、次の取り組みを行う。①買受人の中には小ロットでの購入を望む声もあることを踏まえ、漁獲物の一部については、船上においてサイズを基準に分別し、施氷した魚箱に詰めて鮮度保持した上で、魚箱単位で購入できるよう差別化を検討する。②漁獲物を保管する魚倉にはシャーベット氷を利用するなど、従来より高鮮度で衛生的な保管を検討する。
(5) エゾイシカゲガイ養殖漁業者は、エゾイシカゲガイの活出荷が他地域に比較して大きく優位な地位にあることを踏まえ、養殖台数を増設し(上記1(1))出荷量を増産するとともに、出荷に当っては殻長5.5cm以上で統一し、滅菌冷却海水を利用して温度管理(5℃以下)を徹底し、取引価格の向上と差別化により漁家所得の向上を図る。
(6) エゾイシカゲガイ養殖漁業者は、エゾイシカゲガイが県内の特に優良な水産物として岩手県漁連の「プライドフィッシュプロジェックト」の対象品目に選定されたことを踏まえ、インターネットなどにより県内外にPRし知名度の拡大を図る。
(7) カキ養殖漁業者は、消費者ニーズに合わせ、10~3月の出荷期間中に収獲したカキを、漁協及び水産加工業者と協力して急速冷凍することで、通年にわたり良質なカキの提供を図る実証試験に取り組み、所得向上に努める。
(8) ワカメ養殖漁業者は、買受人側の塩蔵ワカメの出荷時期の延長と出荷直前での芯抜き作業によるワカメの鮮度保持への要望の高まりを踏まえ、ワカメの冷蔵保管施設を活用して塩蔵製品化のための芯抜き作業を通常の5月上旬までとしていたものを8月まで延長することとし、製品出荷時期もあわせて8月まで延長する。これにより、相場と買受人の要望に応えながら高価格で取引し所得向上に努めることとし、あわせて労働力の軽減を図る。
(9) 漁協は、上記取り組みを着実に推進するため、漁業者や乗組員に対して技術講習会や説明会を実施する。
(10) 全漁業者は、主な水揚げ港である大船渡市魚市場が、鳥の侵入や粉塵・異物混入等を防ぐ閉鎖型卸売場であり、水揚げされた魚へシャーベット氷を使用するなど、衛生管理が徹底された岩手県高度衛生品質管理基準に対応した魚市場であることから、生産段階から出荷に至る全行程で一貫した衛生管理体制を図られるよう以下の取組みを進める。
①全漁業者は、大船渡市魚市場が開催する衛生管理講習会に参加し、衛生管理意識の向上に努める。
②全漁業者は、魚市場内における荷受け、荷捌き等の作業に係る動線を整理し、輻輳化を回避することで水産物への細菌混入リスクの低減に努めるべく魚市場内の作業ルールを、関係者の協力の下検討する。
(11) 全漁業者及び漁協は、漁業者又は漁協職員の対面販売による物産展(5回)やインターネット直販等により、仙台や首都圏等のバイヤーや全国の消費者との直接的な交流を実施し、風評被害の払拭、販路回復・拡大に取り組む。
(12) 全漁業者及び漁協は、陸前高田市の夢商店街や県立高田高等学校等と連携した地産地消への取り組みを行うほか、広田湾海産物の新たな魅力の創造に向け「海のたから探し・たから創り」と称して、低利用魚などの加工品開発や地元で行われている料理方法のレシピづくりなどを検討する。
(13) 漁業者及び漁協は、以上の取り組みを通じて、安全・安心かつ高品質な「広田湾ブランド」の確立及び知名度の向上を図る。
4 人材の育成・確保
(1) 全漁業者及び漁協は、新規漁業就業者総合支援事業を活用し、漁業就業支援フェアへの積極的な参加等により後継者、新規就業者の確保・育成を行う。
(2) 漁協は、後継者確保等に資するため、陸前高田市が実施する水産教室に講師を派遣したり生産現場の見学など積極的に支援する。
(3) 漁協は、高校生等の漁業への新規参入促進及び後継者意識の醸成を図るため、インターンシップの導入等を検討する。

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※上記は、水産庁ホームページに掲載の浜プランの内、取組初年度の内容を転載しています。

団体情報

JF・団体名 広田湾漁業協同組合
住所 〒029-2208 岩手県陸前高田市広田町字泊102-4
電話番号 0192-56-3111