福岡県|遠賀地域水産業再生委員会

遠賀漁業協同組合

取組概要 「あしやんいか」のブランド化およびサワラの付加価値向上化
キーワード 活き締め
一本槍
加工品開発
販路 域外流通
取組タイプ ブランド化
魚種 イカ
サワラ
ヒジキ
アカモク
ウニ

浜プランの取組内容

①魚価向上の取組
◆付加価値向上
○芦屋町では、平成13年に芦屋町沖の響灘で取れ、比較的漁獲高が安定しているケンサキイカを地域資源として活用し、地域の活性化、魚価の安定を図ろうと「あしやんいか」と命名した。その後、ケンサキイカの漁獲量の低迷に伴いブランド化推進活動を中断したため、「あしやんいか」ブランドは十分定着していない。一方、福岡県と福岡県漁連がNHK大河ドラマ「黒田官兵衛」を題材に、県産ケンサキイカを『一本槍』のブランド名で認知度向上及び消費拡大に取り組んでいる。これらの動きと連携しつつ、「あしやんいか」の漁獲物の取扱等を統一してブランドの確立を図る。
○サワラについては、近年、温暖化の影響等により漁獲が増加しており、産地間の競争が激しくなっており、魚の取扱が悪いと、魚価が下落することはもちろんのこと、産地として信用も落としかねず、市場のニーズに見合った取扱方法の確定と統一した実施が必要である。
【あしやんいかのブランドの確立】
・漁協及びいか釣り漁業者は、遠賀地区におけるケンサキイカの漁獲から市場・消費者までの経路や時間を把握するとともに、各地域で行われているケンサキイカの鮮度保持技術等の情報収集を行う。
【市場ニーズを満たしたサワラの取扱の徹底】
・漁協及び一本釣り漁業者は、サワラの流通が盛んな岡山県中央卸売市場へ視察研修や市場との意見交換を行い、市場が求める鮮度等の条件や出荷の際のサワラの取扱状況(漁獲現場での活き〆処理時の氷の量、浸漬時間、輸送時間等)の情報収集を行う。それとともに 岡山県で行われている「海水氷を用いた脱血処理工程」の習得を目指す。
◆新たな水産加工品の開発等
○資源の状況や生産者の減少等により漁獲量の大幅な増加が見通せない状況のなか、魚価安を克服して漁業収入の向上を図るためには、未利用資源等を活用していく必要がある。
○波津支所では、板ウニの生産を行っているが、板ウニの生産には高度な技術と手間がかかるため、生産量に限りがある。そのため、簡易的に生産でき、且つ消費者に好評である塩水ウニの生産への移行を図り、効率的な生産を実現する必要がある。
【未利用資源の活用】
・採介藻漁業者は未利用のヒジキやワカメ、アカモク等の海藻類の加工・商品化を検討する。また、えそごち網漁業者は漁獲した小型のタイ・ヒラアジ・カワハギなどといった市場では値が付かない魚の加工・商品化を検討する。
【塩ウニへの移行】
・採介藻漁業者は、板ウニから塩水ウニへ生産の主力を移行するため、他地区の例等を調査し検討する。
【加工施設の整備】
・漁協は漁業者とともに、上記の加工等を行うために必要な加工施設等の共同利用施設の新設について検討する。
◆出荷調整及び安定供給
○柏原支所では、既存の「海の駅」の備蓄施設を利用し、ケンサキイカやヒラメ等を活かしておき、時化を狙って活魚出荷することで魚価の向上を図っている。しかし、波津支所および芦屋支所では備蓄施設がないため、柏原支所のような出荷調整は行っておらず、個人レベルでの出荷調整に留まっている。
○また、波津本所では漁協組合員が中心となり、平成25年度より月に一度第2日曜日に地元産限定として海鮮市を開催し、近隣住民に好評である。しかし、時化で活魚が揃わずに昼市を中止することもあり、今後対応が必要である。
【出荷調整及び安定供給体制の構築】
・漁協は、時化に合わせて出荷することによる魚価の向上、及び直売所への出荷拡大や安定して直売所等へ全構成員が出荷できる体制の構築を図るため、波津支所及び芦屋支所に魚介類を一時的に漁港内に活かしておく生簀施設の整備を検討する。
②水産物消費拡大への取組
◆直販施設の活性化
○平成13年に遠賀漁協直販所「海の駅」を設立し、初年度の売上額は約1.3億円であり、ピークの平成17年度には約1.7億円となった。しかし、平成19年度以降に競合店の乱立等が要因で売上が低迷し、近年の売上はピーク時の36%である0.6億円程度となっている。また、設立から13年が経過し、施設の老朽化が進んでおり、さらに直販所としての規模は小さいことから、大量の出荷に対応できないという問題も抱えている。しかしながら、直販所付近にある景勝地「洞山」は、地元芦屋町によって整備計画が進んでおり、完成すれば観光スポットとして賑わいを見せると予測され、それに伴い直販所の売上の上昇が見込まれる。
①の取組により、安定的な出荷や魅力ある商品の提供を可能とするとともに、イベント等の開催により、直販施設を活性化し、漁業者の収入向上を図る。
【直販施設イベントの開催】
・漁協は漁業者とともに、直販所の販売額増加のため、「焼きガキ祭り」、「あしやんいか供養」などのイベント開催数を年1回から複数回に増やして直売所の活性化を図る。
◆販路拡大への取組
○魚価の向上をはかるためには、販路拡大が必要であるが、地元においても、水産物の消費は低迷している状況にある。このため、イベントや祭り等に出展し地元水産物のアピールをするとともに、漁業者自らが新たな販路拡大のための積極的な営業活動を行う。
【イベント等でのPR、営業活動】
・漁協および漁業者は、芦屋町及び岡垣町と連携し、遠賀地区等でのイベントや祭り(「芦屋基地航空祭」、「あしや砂像展」に積極的に参加し、漁業者の活動の周知・PRや遠賀地区の魚介類を試食・販売を行う。
・漁協および漁業者は、漁協直営の直販所及び昼市において地元水産物及び加工品を利用した料理方法の紹介を行い遠賀地区での水産物の消費拡大を図る。
・芦屋町及び岡垣町は、商工会及び観光協会と連携して水産物の利用および販売の拡大を図る。
・漁業者は活魚取り扱い者等と連携し販路開拓を行う。
◆魚食普及の取組
○当地区においても、魚離れが進行していると考えられ、水産物の消費拡大に悪影響を与えている。このため、地元学校への給食等や料理教室により食育を推進する。
【水産物の給食への利用、料理教室の開催】
・漁協は遠賀地区各町と連携して地元学校へ給食の食材提供を実施し、魚食普及に取り組む。また、地元の中学校での家庭科の授業での教材として使用する原料(魚)の提供を行う。
・漁協女性部が地元の小学生を対象にした料理教室を実施し、地元の魚介類に対する理解を深めてもらう。
③資源量増加の取組
○組合の水揚高は、平成17年度では856トンであったが、昨年度では317トンと、4割以下にまで減少している。特にイカ釣り漁と共にアワビ・サザエ・ウニの水揚げの減少が顕著である。対策として、食害生物のムラサキウニ・ガンガゼ駆除を行い藻場の造成・再生に取り組んでいる。さらにアワビ稚貝、カサゴ稚魚の放流を毎年実施し、漁協独自に出漁日数を制限して乱獲にならないよう調整しており、引き続き、取組を実施する。
【藻場の回復に向けた対応・対策】
・漁協および採介藻漁業者等は水産多面的機能発揮事業及び町単独事業を活用し、磯焼けの原因となるムラサキウニやガンガゼなどのウニ類の駆除及び母藻の投入を定期的に行うとともに、月1回の漁業者によるモニタリング、年2回の専門家による調査および指導により効果等を継続して把握し、藻場の造成並びに漁場環境の保全と磯資源の増加を図る。
【稚貝・稚魚放流及び資源管理等】
・漁協および全漁業者は一般財団法人福岡県筑前海沿岸漁業振興協会事業及び関係行政機関と連携し、カサゴ(1.8万尾)、アワビ種苗(1.5万個)、アカウニ(1万個)、サザエ(0.5万個)を放流することで資源量増加を図る。
・採介藻漁業者等はアカウニ、クロアワビなどの資源増大を図るため、潜水による適正な種苗放流を行う。
・漁協は種苗放流を有効的に行うために保護区域を設定し、放流後、漁獲サイズに至るまでの期間、放流した漁場を禁漁区に設定し、効率的で効果の高い漁獲に努める。
・漁業者は休漁日を利用して漁場の清掃活動に努める。
・漁業者は密漁監視を行い、地先資源の保護に努める。

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※上記は、水産庁ホームページに掲載の浜プランの内、取組初年度の内容を転載しています。

団体情報

JF・団体名 遠賀漁業協同組合
住所 〒811-4201 福岡県遠賀郡岡垣町大字波津1675
電話番号 093-282-1220