浜プランの取組地区数

5 8 5 地区
※2022年3月末時点

北海道|羅臼地区地域水産業再生委員会

羅臼漁業協同組合

取組概要 昆布の更なる品質向上と低価格製品の分離販売の取組み
キーワード未利用資源
ウニの蓄養
コンブの選別
販路域外流通
取組タイプ新商品開発
魚種 スケトウダラ
ウニ
ホッケ
イカ
秋サケ

浜プランの取組内容

 昆布漁業者235名と羅臼漁協は、水産試験場や水産技術普及指導所と協力し、昆布の資源量調査等を実施する。
 また、昆 布全体の価格向上を目指して傷ものなど品質の低い昆布を選別し、だし用加工品など新たな加工品開発を行い、食品加工会社等への独自の販売ルートを開拓するなどにより、販路拡大に努めるとともに、製品への異物混入等の懸念の無いようX線異物検出器などの機器の導入を検討する。
 さらに、需要がある長切昆布の規格化や昆布の促成化に向けた検討を行うとともに、操業期間や出荷体制の見直し検討を行い、収入向上を図る。
 昆布漁業者235名とウニ漁業者67名は、昆布の生育環境保全のため、ヒトデ駆除に取り組むとともに、昆布漁場に高い密度で生育するバフンウニについても潜水漁業者の協力を得て、採取し密度の低い漁場へ移植する。
 また、養殖昆布漁業部会やホタテ貝漁業部会、水産試験場・水産技術普及指導所と連携し、採取したバフンウニを養殖により成長促進させるとともに、漁場における低密度化を通じて藻場保全を図ることで、その両立の可能性を検討する。
 ウニ漁業者67名と羅臼漁協は、水産試験場や水産技術普及指導所と連携して資源量調査を行うほか、バフンウニ種苗の生産・放流(250万粒)に取り組む。
 また、バフンウニの生息環境保全のため、潜水漁業者の協力により、生息域が競合するためにバフンウニの成長を阻害するムラサキウニの駆除を行うことで、効率よく有効な資源の増大を図るとともに、ムラサキウニの有効利用についても取り組む。
 さらに、資源の安定や増大を図るべく養殖漁業の未利用区画海面を利用した中間育成(畜養)を行い、水質・静穏性等の調査を行うとともに、資源保護に向けウニの囲礁や魚礁の設置について検討を行う。
ホタテ漁業者36名と羅臼漁協は、ホタテ稚貝の放流海域を選定の上、有害生物であるヒトデの駆除を行うとともに、ホタテ稚貝の生産、放流(3㎝サイズを130万粒)に努める。
 また、需要が高まっているホタテの1年半~2年貝(8㎝前後)の生産規模拡大に向け海上養殖施設の増設の検討や販路拡大に努めるとともに、浮遊幼生調査を行い資源の安定や増大を図る。
 さらに、衛生管理を徹底するべく、漁協において関係漁業者を対象とした研修会等を開催する。
ナマコ漁業者14名と羅臼漁協は北海道栽培漁業振興公社や水産試験場、水産技術普及指導所と連携し、ナマコの種苗生産(5万粒)・放流を行うとともに、増産に向け放流時期等の放流技術の確立や中間育成等資源管理の取組みを行う。
羅臼漁協と定置漁業者162名は、サケ稚魚の放流実施や羅臼町と連携した植樹の実施、合併浄化槽の推進を行うことで、河川環境の改善を図りサケの回帰率を向上させ資源の増大を図る。
 また、特に価格低下が著しいブナ鮭について、秋サケ全体の価格向上を図るため、品質基準を独自に定め、それに従い選別の徹底を行い、分離販売に努める。
羅臼漁協と刺網漁業者104名は、刺網漁場のヒトデ駆除や北海道栽培漁業振興公社や水産試験場、水産技術普及指導所と連携し、マガレイ(8万尾)・クロガレイ(ふ化盆400枚)等の種苗生産・放流を行い、その後研究機関等の協力により資源量調査、追跡調査等を実施し、資源の保全及び増大を図るとともに、資源増大に向けた新たな取組みの検討を行う。
 また、北海道漁連の協力を得ながら、直営店海鮮工房で、低価格魚種(鮮魚)等を中心に販売促進に努めることで、魚価の安定・向上を図る。
刺網漁業者104名と定置漁業者162名は、タラ・サメガレイ・メンメ・ブリ等について、船上で素早く血抜き活〆処理(船上活〆)を行うとともに、新たにブリの神経〆を検討し、その後の過程で殺菌海水の使用、海洋深層水の施水徹底による低温管理方法の統一等に関する講習を行うことで、鮮度の均一化に取り組む。併せて活魚販売の検討を行い、付加価値の向上を図る。
 また、寄生虫の問題により生食が避けられてきている状況から、急速冷凍設備の導入を検討する。
 羅臼漁協と刺網漁業者104名、定置漁業者162名、イカ釣漁業者98名等は、屋根付き岸壁や滅菌海水装置が整備された羅臼漁港と同様に、峯浜漁港・於尋麻布漁港・松法漁港・オツカバケ漁港・知円別漁港・相泊漁港についても屋根付き岸壁化や清浄海水取水施設の整備を国及び北海道へ要請するとともに、漁業者や漁協職員自らも、仲買業者とともに、漁協が開催する衛生管理研修会に参加し、水揚げ・荷捌き作業における衛生管理の徹底に努める。
 また、全漁業経営体は、年間を通じて、通常の海水(最高水温は9月頃で15℃)よりも水温が低い海洋深層水(2℃~3℃:水質調査を通じて衛生指標細菌が混入していないことを確認)を使用し、水揚げから出荷までの低温管理(5℃以下)を徹底することで、鮮度管理を徹底し更なる衛生管理に取り組むとともに漁獲物運搬時の氷使用数量の削減を図る。
 さらに、産卵時期における休業の検討等、資源管理に向けた勉強会を開催し資源保護に努めるとともに、海況の変化等自然災害の未然防止に向け、海中水温や塩分濃度、濁度等の管理について民間事業者(NTTドコモ等)と連携しICTブイの設置検討を行う。
 羅臼漁協と全漁業経営体は、各漁業部会及び青年部・女性部と共に販路戦略を定め消費拡大に向けた国内・外への消費地視察と各種物産展への参加やPR活動を実施し、独自ブランドである「羅皇(秋鮭)」を始めとする羅臼産品の全国的な認知度向上を図るとともに、小学校を中心とした町内・外への食育活動の実施に取り組む。
 また、観光協会等と連携し旅客船や修学旅行生の受け入れを行い、羅臼産品の認知度向上や消費拡大を図る。


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※上記は、水産庁ホームページに掲載の浜プランの内容を転載しています。

団体情報


JF・団体名 羅臼漁業協同組合
住所 〒086-1832
北海道目梨群羅臼町船見町2-13
電話番号 0153-87-2131