浜プランの取組地区数
5 6 7 地区
浜プランの取組地区数
5 6 7 地区
取組概要 | 「三国・献上品質ガニ」ブランドの維持、PR |
キーワード | ふるさと納税 三国ブランドのPR 学校給食 |
販路 | 域外流通 |
取組タイプ | ブランド化 |
魚種 |
甘エビ ズワイガニ |
Ⅰ販路拡大・付加価値の向上及び消費拡大
1)三国地域ブランドの確立・浸透
①三国「越前がに」ブランドのさらなる向上に向けた体制の構築
三国「越前がに」ブランドの地域一体となった遵守体制を確立するため、長年培われてきた「三国・献上品質ガニ」ブランドを維持し、漁業者・買受人・観光連盟・観光事業者及び市は一体となり、地域全体でブランドを守る取組方法の検討を開始する。また、既存のブランド規格のルールであるGIタグ、献上品質ガニタグ、極タグ(プレミアムタグ)などを各主体が統一的に認知・運用・チェックする体制の検討を開始する。
②新たな三国ブランドの確立(甘エビ)
三国「甘エビ」は県内一の水揚げをしているものの、全国的な知名度が低い。そのため、漁協及び漁連、買受人は、三国「甘エビ」ブランドの認証基準の検討を開始する。金沢市場に多くが出荷されている三国甘エビについて、買受人、漁協、漁業者が連携し、三国ブランドを確立するために鮮度保持技術やサイズ、色、甘み、時期などの認証基準の検討を開始する。また、三国「甘エビ」の商標登録の取得についての検討を開始する。
③冷凍甘エビの出荷体制の確立
買受人が比較的安価である小さな甘エビの冷凍出荷体制の検討を開始する。
④三国水産物の加工品の開発、販売
漁協、漁協女性部で三国産水産物の加工品開発チームを組織し、甘エビ、カレイ類などの三国産水産物を使った新たな加工品の開発について、検討を開始する。
⑤ふるさと返礼品への出品体制の確立、PR
これまでにも行ってきた坂井市のふるさと返礼品に三国港産地直送の甘エビを出品するために、さらに多くの注文に対応できる体制(人的配置や漁船との連携)についての検討を開始する。
⑥イベントの開催によるPR の推進
漁連、漁協、買受人、観光事業者、観光連盟、漁協女性部及び市は、これまで開催してきた「三国市場さかな祭り」(毎年9 月開催)など漁協が主催するイベントでの地元住民や観光客へのPR のほか、大都市圏での誘客イベントを開催することで、三国ブランドのPR を図る。
Ⅱ地元水産物の利用促進、地産地消の推進
①地産地消イベントの開催
漁連、漁協及び市、買受人の水産関係者と観光連盟、地元農協は、観光地における「坂井市産農水産物フェア」などの地産地消イベントの共同開催について、地元関係者での検討を開始する。
②地元水産物の学校給食への提供による地元消費の拡大、魚食普及の推進 漁協及び市、漁協女性部は、現在も行っている甘エビの学校給食への提供を継続しつつ、ニギスやハタハタなどの加工品の開発を開始する。それらを学校給食へ提供することで地元消費の拡大、魚食普及を推進する。
Ⅲ新規就業者確保事業及び外国人技能実習生事業の導入
①新規就業者の確保、研修
漁協は、新規乗組員に対する研修を実施し、海技士資格の取得を図る。
②外国人技能実習生の確保
漁協は、外国人技能実習生の寄宿舎等宿泊施設について、施設の基本計画の検討を開始する。
Ⅳ漁場環境の保全や水産資源の保護
①沖合底曳漁場環境の保全、資源の保護
漁協、県は、水産資源の安定供給を図るため、漁場の海底耕耘事業と海底清掃事業を継続的に実施し漁場環境の保全に努める。
②沖合底曳漁場の資源管理
漁協及び市、県は、沖合漁場のズワイガニ資源の管理を徹底し、持続的な資源利用が行えるよう適切な操業を行う。また、現在行われている稚ガニの保護対策としての保護区の設定のほか、公的規制、自主的規制のルールの運用を図り、沖合漁場の資源管理と増養殖を図る。
① 新たな販路開拓と流通体制の整備
漁協は漁業者と協力して、漁獲物の酸化を防いで鮮度をより長く保てる「窒素氷」を利用した新たな販路開拓のため、仲卸、首都圏の飲食店や個人に甘えびの供給を開始するための検討を始めることとする。
この「窒素氷」を使った鮮度保持方法については、県内・近隣に「窒素氷」を製造する施設がないことから、現在、釧路より取り寄せて行っている現状にある。具体的には、出荷先毎に担当経営体を決めて取り組んでいるが、漁船の魚倉や甘えびの出荷時に「窒素氷」を使用し、酸化を防ぐ中で鮮度保持を行うものである。しかしながら、この間の取組では、出荷先毎に担当を決めて取り組んでいることから、操業場所や経営体毎に、漁獲する甘エビの大きさにバラツキがあり、出荷先のニーズに合わないという課題が発生している。今年度は、仲卸、首都圏の飲食店や個人に甘えび供給をいかに促進させるかとともに、各顧客ニーズに応じた取組方法についても検討することとする。
② 水産物の高鮮度保持による市場価格向上
現在、三国産の甘エビの漁獲量の約90%が石川県に出荷されているが、三国港の漁獲物の陸揚げから出荷までの流れは、18時から19時に陸揚げされた甘えびは20時のセリ(夜セリ)にかけられ、1時間30分程度のトラックによる陸送で石川県に運ばれる。しかしながら、石川県の甘えびのセリは、深夜2時から開始されることから、三国産と石川県産との甘えびの鮮度差は明確で、魚価低迷が発生している。「窒素氷」を使用することで鮮度保持が可能となり、三国産甘エビ本来の品質が保てることにより魚価向上が期待できることからも、漁協は平成29年度の製氷施設の供用開始に向けて漁業者と協議を開始することとする。
③ 地元水産物の利用促進や地産地消の推進
坂井市と漁協は、坂井市教育委員会との連携により、甘エビの学校給食への提供を開始することで、三国地水産物のPRと地域住民に向け地産地消消費拡大を図ることとする。
具体的には三国町の保育所、幼稚園、中学校で年2回実施する。
④ 漁場環境の保全や水産資源の保護、増殖の推進
漁業者は、水産資源の安定供給を図るため、漁場の海底耕耘事業と海底清掃事業を継続的に実施し、水産資源の保護育成や漁場環境の保全に努める。
JF・団体名 | 三国港機船曳網漁業協同組合 |
住所 | 〒913-0056 福井県坂井市三国町宿1-17-33 |
電話番号 | 0776-82-0261 |
「浜の活力再生プラン」(通称「浜プラン」)は、2014年に始まった、水産業の活性化のための改革の取組です。地域によってさまざまに異なる水産業・漁業を振興させることを目指して、それぞれの漁村や地域(=「浜」)の現状に合わせて考えられた取組計画を「浜プラン」と呼びます。
浜プランは、漁業者や市町村を中心に組織された「地域水産業再生委員会」が、課題・計画・目標を見据えて立案します。
その大目標は、「漁業所得の10%アップ」。収入を向上させる取組、コストを削減する取組など、多種多様な具体的なプランが実践されており、2017年8月現在、北海道から沖縄まで、全国で640を超える浜プランが策定されています。
浜ごとに策定される浜プラン。浜の数だけ課題があり、取組が行われています。大きくは以下のような取組が全国の浜で取組まれています。
<収入向上の取組>
高鮮度出荷・加工品開発、直販・輸出など
<コスト削減の取組>
省エネ機器の導入・協業化・船底清掃の取組実施など
浜プランは、「地域活性化のための処方箋」です。
各地域が抱える課題に対し、漁業者と市町村がタッグを組んで自ら考えた解決策を実践することに、浜プランの本質があります。漁業や水産業の改革によって地域全体を元気にすること、「地域創生」に貢献することが、それぞれの浜プランの役割です。
付加価値向上 | 生産・流通 | 外食・観光 | 消費拡大 | 計 | 参考 各地の浜プラン | |
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北海道地区 | 32 | 16 | 7 | 33 | 北海道 | |
東北地区 | 62 | 31 | 3 | 22 | 青森県、岩手県、宮城県、秋田県 山形県、福島県 | |
関東地区 | 70 | 40 | 16 | 13 | 茨城県、千葉県、東京都、神奈川県 | |
北陸地区 | 24 | 12 | 4 | 19 | 新潟県、富山県、石川県、福井県 | |
東海地区 | 23 | 19 | 13 | 14 | 岐阜県、静岡県、愛知県、三重県 | |
近畿地区 | 30 | 11 | 10 | 33 | 滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県(日本海側)、 兵庫県(瀬戸内海側)、和歌山県 | |
中国地区 | 32 | 10 | 15 | 44 | 鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県 | |
四国地区 | 40 | 53 | 5 | 75 | 徳島県、香川県、愛媛県、高知県 | |
九州・沖縄地区 | 73 | 59 | 41 | 67 | 福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県 | |
計 |