浜プランの取組地区数
5 6 7 地区
浜プランの取組地区数
5 6 7 地区
取組概要 | ワカメ養殖事業の本格化、しらすの加工、販売 |
キーワード | ワカメ養殖 イベント 直売所 |
販路 | 域内流通 |
取組タイプ | 漁法・水揚方法 |
魚種 |
イワシ アジ サバ シラス タチウオ |
第一期浜プランで事業化を目指したワカメ養殖は、当組合の 50 歳以下の組合員で構成される静
浦漁協青壮年部(構成員 15 名)を中心に、①経費のかからない、②他の漁業の邪魔にならない、
③静浦漁協における新規の取組である、④現在行っている各自の漁業の支障にならない程度の負
担である、⑤収入増が見込める事業として、静岡県水産・海洋技術研究所の指導を受けながらワ
カメ試験養殖を行い、平成 30 年に区画漁業権の対象種となった。これに伴い、令和元年度に養
殖主体を青壮年部から、新たに設立した有志組織である「静浦ワカメ生産組合」に移行し、本格
的養殖事業を目指す。青壮年部は、平成 29 年度から天然ヒジキを収穫し、漁協が加工、販売す
ることで、ワカメに次ぐ新たな収入源となる取組みをしている。また、第一期の目標であった、
青壮年部によるしらす加工について、引き続き取り組み、直売所等での販売を行う。
次に、これらを主商品として定期的にイベントを開催する。このイベントには青壮年部以外の組
合員や、静浦地区内の水産加工業者、干物業者、また農業関係者等にも参加を呼び掛ける。これ
により、地域を巻き込みながら市内及び伊豆への観光客などを対象とした、静浦漁協、静浦地区
への人の流れの基礎を作る。さらに、商品は、近隣漁協の直売所に置くとともに、JA 施設に流
通を試み取扱い箇所を増やし、認知度向上と需要の拡大を目指していく。
これらのイベント開催や販売経験を土台として、現漁協直売所を拡大するとともに、静浦漁協組
合員個人が販売スペースを借りて自ら水産物を販売する販売形式について検討を行っていく。同
時に、青壮年部、婦人部を主体とした常設の漁協食堂を開業し、組合員からの水産物を直接仕入
れて運営していく。
これら水産物販売および食堂では、静浦地区の漁獲物を基本とするため、現在行っているマダイ
やヒラメの栽培漁業を継続するとともに、資源管理を徹底することにより、組合員の漁獲量の安
定的な確保につなげる。
以上の事により、静浦地区を活性化し、新たな消費先を拡大することによって漁協組合員が努力
すればそれだけ収入増が見込める新しい仕組みづくり(システム)を目指す。
さらに、コスト削減の対策として、船底清掃を恒常的に行う事で航行時の漁船の抵抗軽減により、
消費燃料削減をはかる。
<共通>
漁協食堂を併設した漁協直売所の規模を拡大して建設する。漁協食堂を直売をあわせて、地元水産物の消費拡大を図るとともに少量でサイズが不ぞろいのため市場で値のつきにくい魚を積極的に活用することにより、魚価の向上と漁業者の手取り向上を目指す。
<ワカメ養殖>
区画漁業権を取得し、静浦漁協としてワカメ養殖を開始し、イベントや拡大した直売所での販売をするとともに、漁協食堂でワカメを用いた「ワカメのしゃぶしゃぶ定食」等にメニュー化して販売を拡大する。
<しらす漁>
静浦漁協として釜揚げ加工などを拡大して行い、製品化し、静浦漁協年末大売出しや、沼津市や他の漁協が開催するイベントに参加するとともに、新たに、静浦地区内の水産加工業者、干物業者、また農業関係者と連携し、定期的に静浦漁港内でイベントを開催する。また、イベントだけでなく、拡大した漁協直売所での漁業者へのスペース貸し販売を開始するとともに、漁協食堂でメニュー化して販売を拡大する。
<まき網、一本釣り、小型底曳、養殖>
静浦漁協年末大売出しや、沼津市や他の漁協が開催するイベントに参加すると共に、新たに、静浦地区内の水産加工業者、干物業者、また農業関係者と連携し、定期的に静浦漁港内でイベントを開催し、イワシやサバ、タチウオ、底引き魚など静浦漁協所属組合員の漁獲する地魚を鮮魚や干物、天ぷら種などの惣菜品にして販売する。
また、イベントだけでなく、拡大した漁協直売所で、すべての漁業者、およびその他への呼びかけ、スペース貸し販売をするとともに、漁協食堂で漁獲物を直接買い取り利用する。
<魚食普及>
漁業士、漁協が県水産技術研究所と連携し、沼津市の小学生を対象に水産教室を開催し、漁業体験や料理教師留¥津、栽培漁業の周知、稚魚放流などを積極的に行うことにより、水産業への親しみを広げるとともに、魚食普及につなげる。
JF・団体名 | 静浦漁業協同組合 |
住所 | 〒410-0104 静岡県沼津市獅子浜243-1 |
電話番号 | 055-931-3010 |
「浜の活力再生プラン」(通称「浜プラン」)は、2014年に始まった、水産業の活性化のための改革の取組です。地域によってさまざまに異なる水産業・漁業を振興させることを目指して、それぞれの漁村や地域(=「浜」)の現状に合わせて考えられた取組計画を「浜プラン」と呼びます。
浜プランは、漁業者や市町村を中心に組織された「地域水産業再生委員会」が、課題・計画・目標を見据えて立案します。
その大目標は、「漁業所得の10%アップ」。収入を向上させる取組、コストを削減する取組など、多種多様な具体的なプランが実践されており、2017年8月現在、北海道から沖縄まで、全国で640を超える浜プランが策定されています。
浜ごとに策定される浜プラン。浜の数だけ課題があり、取組が行われています。大きくは以下のような取組が全国の浜で取組まれています。
<収入向上の取組>
高鮮度出荷・加工品開発、直販・輸出など
<コスト削減の取組>
省エネ機器の導入・協業化・船底清掃の取組実施など
浜プランは、「地域活性化のための処方箋」です。
各地域が抱える課題に対し、漁業者と市町村がタッグを組んで自ら考えた解決策を実践することに、浜プランの本質があります。漁業や水産業の改革によって地域全体を元気にすること、「地域創生」に貢献することが、それぞれの浜プランの役割です。
付加価値向上 | 生産・流通 | 外食・観光 | 消費拡大 | 計 | 参考 各地の浜プラン | |
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北海道地区 | 32 | 16 | 7 | 33 | 北海道 | |
東北地区 | 62 | 31 | 3 | 22 | 青森県、岩手県、宮城県、秋田県 山形県、福島県 | |
関東地区 | 70 | 40 | 16 | 13 | 茨城県、千葉県、東京都、神奈川県 | |
北陸地区 | 24 | 12 | 4 | 19 | 新潟県、富山県、石川県、福井県 | |
東海地区 | 23 | 19 | 13 | 14 | 岐阜県、静岡県、愛知県、三重県 | |
近畿地区 | 30 | 11 | 10 | 33 | 滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県(日本海側)、 兵庫県(瀬戸内海側)、和歌山県 | |
中国地区 | 32 | 10 | 15 | 44 | 鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県 | |
四国地区 | 40 | 53 | 5 | 75 | 徳島県、香川県、愛媛県、高知県 | |
九州・沖縄地区 | 73 | 59 | 41 | 67 | 福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県 | |
計 |