兵庫県|兵庫県地域水産業再生委員会家島部会

家島漁業協同組合

取組概要 活魚水槽の増設による直接販売の拡大、都市住民との交流
キーワード 活魚販売の拡大
地産地消
観光漁業
販路 域内流通
取組タイプ 直売所・食堂
魚種 アジ
メバル
カサゴ
イカ
ノリ

浜プランの取組内容

ア)直接販売の拡大
○ 島内の漁業者は、家島漁協と連携して、姫路市本土側の妻鹿漁港において、「とれとれ直売」を推進する。
「とれとれ直売」では、地産地消を旗印に、アジ、メバル、カサゴ、イカ、サザエ(磯端漁業)、エビ、カニ、カレイ類、アナゴ、ハモ(小型底曳網漁業)、イカナゴ、シラス(機船船曳網漁業)等の鮮魚、活魚、味付海苔、焼き海苔の販売を姫路市及び近郊の消費者を対象に販売するとともに、水産物の調理、食べ方等を紹介することによる魚食普及や地元水産物のPR活動を実施する。なお、これら取組みについてのPRは、新聞広告等も利用する。
○ 漁業者(86 名)は活魚出荷等の直接販売に適した形態で消費者に対する出荷数量を増加させ、魚価向上と販路拡大による漁業収入の向上を図る。
鮮魚であれば、消費者は「スーパーなど量販店と同じもの」という認識(錯覚)をもたれることから、可能な限り活魚で販売し、その場で締めるなど一次処理を行う。活魚を前面に押し出すことで、より鮮度の良さをアピールでき、価格も高めに設定できるようになる。
また、小売価格は、流通コストや仲買がマージンを取るため産地価格の約3倍が相場であり、直売によって消費者には安く供給することができ、双方にメリットが生じる。
この活魚販売を拡大するため、可動式2トン活魚水槽を4基増設する。
磯端漁業(定置網漁業やカゴ漁業)では、ほとんどの魚介類は漁獲時に元気に生存しており、小型底びき網漁業においても海中から網揚げた時点でマダイやキジハタの成魚、アナゴやハモは元気に生存している。ただし、小さい魚介類や、いわゆる青魚は、水揚げ時点で死亡していることが多い。
これまでは、水揚げ時に生存していても、直売所でのキャパシティがなかったため、販売時には鮮魚での販売となっていた魚介類が、活魚水槽の増加により活魚での取扱量が増加する。
活魚水槽の増加に合わせ、漁業者は、死後始まる鮮度低下を防ぐことができ、魚介類の取扱いが楽になる。(死ねば、保冷をしなければならない。)
なお、夏季は船上におけるの温度上昇を防ぐため、海水氷を投入することとしている。
この結果、直販では、客の前で、活かした状態で販売することができ、地元産であることが証明されることとなり、かつ、締める(後頭部に包丁を入れて脊髄を切ること。)ことで、購入者も最上コンディションでの魚介類を味わうことができるようになる。
イ)ノリ養殖業の収入向上
○ ノリ養殖業者(全9協業体)のうち8協業体が補助事業等で整備した大型乾燥機を有効活用することにより、単位時間あたりの生産枚数の増加と品質向上(異物混入等によるロス率の低減)を行い、かつ、漁業者のノリ網の作付け柵数の増加によって、生産量・生産金額の増加による漁業収入の向上を図る。
○ ノリ養殖業者は、漁協及び家島漁業集落と連携のうえ、健全な種網(赤腐れ病や壷状菌に感染していないことが確認された病気を持っていないのない種網、育苗管理という。)の確保と漁場での十分な管理(適切な干出作業、ノリ網洗浄、珪藻の付着を防ぐための酸処理)を行う。
○ 出荷にあたっては、最新鋭のノリ選別機(金属探知機と重量選別機が一連となった機器)を導入することで、より的確な等級づけが可能となる。この結果、浜の出荷体制が強化され、ノリ入札業者(㈱☆☆海苔、△△屋㈱、㈱○○園などの買付商社のこと)からの「浜としての信頼性(家島のノリはロット管理ができていて、同一ロットでの品質が安定している)」を高められ、浜全体での価格の向上が図られる。
○ 兵庫県漁連では、新品種が順次開発されていることから、これら新品種の導入を行い良質ノリの生産を行う。(なお、新品種の性状については、種苗登録法で保護されるべき情報であるため、ここには記載しない。)
○ さらに、各生産者は各々、常に、兵庫県水産技術センターが発信する播磨灘海域における栄養塩の濃度やプランクトンの密度情報、「溶存態窒素が何マイクロアトムス/リットルか」など、常に漁場環境情報や気象、海象現況、予報を注視しつつ、自己の漁場におけるノリの生長状況(伸び足、色調)を見ながら、ノリの刈取り時期を決め、より良質なノリ(色が黒く光沢のあるノリ葉体のこと)が刈り取れるようにする(もし、栄養塩が低いようであれば、刈取りを見送り、栄養塩の回復を待つこともあるため)。
○ 栄養塩低下によるノリ葉体の色落ち緩和策として、小型底曳網漁業者、機船船曳網漁業者の協力のもと、海底耕耘による海底の栄養塩溶出のための作業や自ら栄養塩添加を実施することにより、ノリの品質向上による漁業収入の向上を図る。
ウ)荒天時への的確な対応による効率的な操業の確保
○ 漁業者(86 名)は、漁協とともに、必要に応じて開催される事業や工事の説明会議に出席し、県や市が策定する漁港整備計画案について、県や市の職員からの説明を聞き、それに対して意見を述べることにより、計画の策定に参画する。漁業者の意見が反映された漁港整備計画に基づき整備されてきた漁港(妻鹿漁港、室津漁港、岩見漁港、坊勢漁港など)に、荒天時には地元漁船(207隻)をこれらの家島漁港以外の他港に避難回避させることで、休漁時間短縮に伴う漁獲量の増大を図る。
家島は、播磨灘の北西部に位置する離島であるため、全方位から風や波の影響を受け、特に、冬季北寄りの強い季節風が生じる悪天候下では、出港すらできなくなる。そこで、荒天が予想される場合は、他港、すなわち本土側の港にあらかじめ避難しておくことで、北寄りの風であれば操業が可能となる。
エ)新規就業者の確保及びスキルアップ
○ 漁協は、漁業者の小型船舶操縦士免許、無線従事者免許取得等の講習会参加を支援し、漁業者は、自ら漁業後継者の育成や労働力の確保及び新規就業者の漁業法や漁業調整規則の内容、順法精神、最新漁法等の習得によるスキルアップを通じた生産性の向上に努め、これらを通じて、漁業収入の向上を図る。
オ)漁業情報の発信、都市住民との交流
○ 漁協は、自己が所有する漁船を活用し、観光と漁業を組み合わせた「漁業の体感・体験プログラム」の開発に取組む。
このプログラムでは、参加者(一般県民など)が当該漁船に乗船し、海上で定置網や小型底びき網漁業また、冬季はカキ養殖場に接舷し、それらを営む漁業者と直接ふれあい、互いに話ができる場を設けるとともに、家島の魚介類を食し、また購入できるような内容とすることで、漁業収入の向上を図る。
今年度は、モニターツアーを複数回実施し、参加者アンケートから翌年度のプログラムにフィードバックさせる。
カ)水産加工品の開発
○ のり養殖業者は、これまで乾のりの出荷が中心であったが、保存できるなど付加価値のある商品開発を漁協とともに取組むことで、次年度以降の漁業収入向上を図る。
加工試験(のりの佃煮)は、漁協の調理加工室で行い、冷凍冷蔵試験は、同室内の冷凍冷蔵庫を使用する。
保存性に係る試験は、消費期限を明確にすることを目的とし、大腸菌群数、一般細菌数の経日変化など必要な項目について調べることとしており、試験は、民間の試験機関に依頼する。


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※上記は、水産庁ホームページに掲載の浜プランの内容を転載しています。

浜プラン1期 取組内容

(1)直接販売の拡大
○「とれとれ直売」での直販推進
 姫路市等消費者に対する「とれとれ直売」における鮮魚・活魚・海苔の販売と、水産物の調理・食べ方紹介。
○直接販売量増加に向けた、活魚その場締めなどの一次処理、可動式2トン活魚水槽の4基増設、夏季における船上での海水氷投入。
(2)ノリ養殖業の収入向上
○ノリ養殖業の大型乾燥機有効活用による枚数生産増加と品質向上(異物混入等によるロス率の低減)。
○ノリ養殖の健全種網の確保と漁場での管理(干出作業、ノリ網洗浄、酸処理)。
○最新鋭ノリ選別機導入による的確な等級づけを通じた浜の信頼性向上(ロット管理と品質安定)。
○新品種導入による良質ノリの生産。色落ち緩和策としての海底耕耘や栄養塩添加。
○良質ノリ刈り取りに向けた適期の判断(県水産技術センターが発信する漁場環境情報等を注視)
(3)荒天時への的確な対応による効率的な操業の確保
 漁港整備計画案の策定。荒天時における近隣他港への避難回避による休漁時間短縮と漁獲量増加。
(4)新規就業者の確保およびスキルアップ: 講習会参加支援など
(5)漁業情報の発信、都市住民との交流
 ○観光と漁業を組み合わせた「漁業の体感・体験プログラム」の開発。一般参加者の漁船乗船による漁業者とのふれあいと家島産魚食普及。
(6)付加価値のある水産加工品の商品開発(小型ヒイカ等の醤油漬け加工)。
(7)地域住民との連携による特産品開発
○地元高校生が開発した「小さな島のゴロゴロエビカレー」のレトルト商品化と販売促進。原料となるシラサエビなどの小型エビ提供。

団体情報


JF・団体名 家島漁業協同組合
住所 〒672-0102
兵庫県姫路市家島町宮110-1
電話番号 (079)325-0007