浜プランの取組地区数
5 8 5 地区
浜プランの取組地区数
5 8 5 地区
取組概要 | 直販施設の活用による漁業収集向上の取組み |
キーワード | 観光地引網 かいぼり」の実施 直販施設の活用 |
販路 | 域内流通 |
取組タイプ | 広告宣伝、イベント |
魚種 |
アジ サバ 鯛 ヒラメ シラス |
① 漁獲物の品質向上
漁船漁業者58名は、漁獲から水揚げまでの低温管理、衛生管理の徹底など、
以下の取組を行い漁獲物の品質向上を図ることにより、魚価を向上させる。
船びき網漁業を除く漁船漁業者53名は、アジ類やサバ類などの多獲性魚を初
めとした鮮魚漁獲物は、漁獲時においては魚種別に容器に入れ、大量の氷を使い
漁獲時の施氷による低温管理を徹底するとともに、水揚げ後の選別は手早く丁寧
に行うことにより鮮度保持に努める。
マダイやヒラメなどの活魚については、高水温となる夏期には、清掃を徹底し
た清潔な活魚槽において、海水に酸素を供給しながら、漁協が導入している海水
井戸と海水冷却機の活用により水温を20~22度として低温管理を徹底し、活
力保持に努める。また、ロス(死魚)が出やすく魚価の下落に繋がるため、操業
中の網からの取り入れを丁寧に行い、活魚槽に収容する際にはハリ(浮袋の空気
抜き)をし、1操業で持ち帰る漁獲量の調整を行う。
船びき網漁業者5名は、シラスについて、1曳網にかかる操業時間を短縮し、
1操業での漁獲量を調整するとともに、瞬時に大量の氷でしめ、漁獲物の冷却効
率を向上させ鮮度保持に努める。
ノリ、ワカメ養殖業者は、着業者の減少によって漁場の利用が柔軟に対応でき
る状況であるので、養殖セットの間隔を拡大して設置することで潮流がまんべん
なくあたるようにするとともに、地元の農業者と協力して「ため池」に堆積した
栄養豊かな泥を漁場へ供給する「かいぼり」を実施して、色落ちの発生を抑制す
ることで品質の維持向上を目指す。
② 地元消費の拡大
漁協は、全漁業者と協力し、農畜水産物直売所「美菜恋来屋」へ鮮魚等地元水
産物を出荷し、地元住民等の購入機会を増やす。また、漁協は、地元の仲買人、
加工業者、民宿等と連携し、水産まつり等イベント開催によるPR活動や、観光
定置網・地引網を行うことにより、消費拡大を図るとともに、通常の漁業をしな
がら更に漁業収入が得られる仕組みを確立する。
③ 資源量の増大
全漁業者は、漁協と地元行政機関と協力し、ナマコ増殖場設置、アオリイカ産
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卵床設置、産卵用タコツボ設置、クルマエビ・クマエビ中間育成やマコガレイ、
カサゴ、キジハタ、オコゼ等の有用種の放流等の栽培漁業や資源管理の取組みに
参加し、資源の増大を図る。
④ 漁場環境の保全
全漁業者が、魚種の豊富な漁場を維持・回復させるため、海底耕耘、海岸清掃
等、漁場環境の保全にかかる活動を推進する。また、稚ナマコの放流、ため池の
かいぼり、各種団体で行われる森づくり活動の取組みに参加し、豊かな海の再生
を図る。
⑤ 漁業後継者の育成
漁協は、健全な漁業経営と資源管理を行うことができる漁業後継者を育てるた
め、様々な分野の研修に参加できる体制づくりに協力する。
① 漁獲物の品質向上
・アジ・サバ類の鮮魚漁獲物: 漁獲時における魚種別容器への投入、大量施氷による低温管理の徹底、水揚げ後の手早く丁寧な選別を通じた鮮度保持。
・マダイ・ヒラメなどの活魚: 高水温期における活魚槽の清掃、酸素供給、低温管理の徹底による活力保持。積み過ぎロス防止に向けた一操業での持ち帰り漁獲量制限。
・シラス: 一曳網にかかる操業時間短縮や一操業での漁獲量調整。瞬時の大量施氷による漁獲物の冷却効率向上を通じた鮮度保持。
②地元消費の拡大
・直販施設「あわじ島まるごと食の拠点」への鮮魚等地元水産物出荷を通じた地元住民等の購入機会拡大。
・地元仲買人、加工業者、民宿等と連携した水産まつり等イベント開催によるPR活動。朝市等の定期的な開催や学校給食への提供などによる地元普及活動。
③消費者との交流
・観光定置網・地引網などの交流活動による地元外からの呼び込み、高鮮度魚の提供。漁業外収入増加に向けた仕組みの検討。
④漁場環境の保全と資源量の増大
・海底耕耘、海岸清掃による漁場環境保全。ナマコ増殖場設置、アオリイカ産卵床設置、タコ産卵用蛸壺設置、クルマエビ・クマエビ中間育成、マコガレイ、カサゴ、キジハタ、オコゼ等の有用種放流等の栽培漁業。
JF・団体名 | 湊漁業協同組合 |
住所 | 〒656-0332 兵庫県南あわじ市湊1100 |
電話番号 | (0799)36-2010 |
「浜の活力再生プラン」(通称「浜プラン」)は、2014年に始まった、水産業の活性化のための改革の取組です。地域によってさまざまに異なる水産業・漁業を振興させることを目指して、それぞれの漁村や地域(=「浜」)の現状に合わせて考えられた取組計画を「浜プラン」と呼びます。
浜プランは、漁業者や市町村を中心に組織された「地域水産業再生委員会」が、課題・計画・目標を見据えて立案します。
その大目標は、「漁業所得の10%アップ」。収入を向上させる取組、コストを削減する取組など、多種多様な具体的なプランが実践されており、2017年8月現在、北海道から沖縄まで、全国で640を超える浜プランが策定されています。
浜ごとに策定される浜プラン。浜の数だけ課題があり、取組が行われています。大きくは以下のような取組が全国の浜で取組まれています。
<収入向上の取組>
高鮮度出荷・加工品開発、直販・輸出など
<コスト削減の取組>
省エネ機器の導入・協業化・船底清掃の取組実施など
浜プランは、「地域活性化のための処方箋」です。
各地域が抱える課題に対し、漁業者と市町村がタッグを組んで自ら考えた解決策を実践することに、浜プランの本質があります。漁業や水産業の改革によって地域全体を元気にすること、「地域創生」に貢献することが、それぞれの浜プランの役割です。