長崎県|奈留町地区地域水産業再生委員会

奈留町漁業協同組合

取組概要 マアジ養殖の協業化による大規模事業化、本土への活魚・鮮魚出荷
キーワード 活魚運搬船
シャーベット氷
ブランド化
販路 域外流通
取組タイプ 出荷形態(共同化・集約化など)
魚種 アジ
ブリ
イサキ
サバ
イカ

浜プランの取組内容

◆漁業収入の向上
第1期プランにおける取り組みの成果や課題を精査し、引き続き漁場生産力の拡大や魚価向上対策の実施により漁業者の所得向上を図ることとする。
1 マアジ養殖の協業化による大規模事業化
養殖マアジ等の輸出拡大のため、協業化のうえ、自己採捕に加えて、まき網等のものを種苗として活用し、種苗の安定確保を図るとともに、種苗の初期餌付け手法の検討により生残率等を向上させる。また、島内から本土への活魚出荷に加え、活魚出荷が難しい夏季における鮮魚出荷を検討し、安定した出荷を行う。
2 資源管理による生産量増加の取り組み
(1)磯焼け対策
・磯焼けアクションプランに基づく藻場の回復
平成30年度に、磯焼けの原因究明、及びこれに応じた効果的な取り組みの実践、藻場回復成功事例の普及を基本方針とした磯焼けアクションプランを策定した。
このプランに基づき、新たな藻場回復漁場を作るために必要となる原因究明やモニタリング等のデータ収集、藻場回復の手法について、成功事例を参考に検討し、取り組む。
・藻場対策協議会の開催による情報共有、意識醸成
成功事例及び取り組み実施後のモニタリング結果等の情報を、協議会を通じて共有することで、関係者の意識を醸成するとともに、漁業集落における効果的な取り組みを推進する。
・食植性のウニや魚類の駆除
原因究明が容易ではない場合においても、可能な取り組みとして、適正密度を超過した食植性のウニ(ガンガゼ)や魚類の駆除を継続して実施する。
(2)種苗放流
定着性の高い魚種等の種苗放流を継続する。新たな放流魚種についても検討する。
(3)漂着ゴミの清掃
海岸線の漂着ゴミによる水産生物の生育環境悪化を防ぐため、行政やボランティアと連携し清掃活動を実施する。
(4)魚礁・増殖場の整備
魚礁や増殖場を整備し、資源の回復(定着・増殖)に取り組み、同時に魚礁・増殖場の有効利用を推進する。
3 水産物の付加価値向上の取り組み
(1)出荷技術の向上
五島〆の技術の普及・スキルアップに取り組む。
(2)ブランド化への取り組み
過去にブランド化を図った魚種についても再検討し、新たな戦略を策定する。
(3)活魚出荷の推進
地区内漁業運搬船への合積みによる共同運搬(出荷)を行うことで、一本釣り漁獲物の本土への活魚出荷を実現し、高付加価値化を図る。
4 販路拡大の取り組み
(1)五島〆ブランドによる販路開拓
商談会等を通じた五島〆の販売促進活動を積極的に実施する。
(2)安定的な水産物供給体制の構築
魚種や漁法別に組織された部会等において市場ニーズに対する共通認識を高め、新たな販路開拓に必要となる水産物数量(ロット)を確保する。
5 鮮度保持による単価向上の取組(漁協・漁業者)
(1)神経〆等の鮮度保持処理
漁獲物の一部について神経〆やシャーベット氷使用等の鮮度保持処理を行うことにより単価を向上させる。
6 漁港の維持管理の取り組み
(1)漁港施設の適正利用
地域漁業者の拠点である漁港について、荷捌き所や荷揚場、係留施設の適正な利用に務め、各種作業を効率化することで、生産性の向上を図る。
(2)漁港機能の保全
漁港整備が完了後、相当の年数が経過している漁港においては、温暖化による海水面の上昇や台風の大型化による機能低下が懸念されている。漁港機能診断に基づく機能保全工事や浮体式係船岸の設置など必要に応じた漁港の整備を行う。
7 後継者確保の取り組み
(1)独立型漁業
漁業者の高齢化が進み、後継者不足が深刻なものとなっているため、県・市と連携して独立型の漁業研修生の受け入れを実施し、新規漁業就業者の定着化を図る。
(2)雇用型漁業
まき網漁業、定置網漁業、魚類養殖等の雇用型漁業についても、漁業研修生の受け入れを実施し、必要な労働力の確保に努める。
8 その他の取り組み
(1)魚類養殖に使用する餌の地元供給
魚類養殖の餌として必要なサバやイワシ類の確保について、地元まき網漁業者等と連携し、安定供給体制を整える。
(2)魚食普及活動
地域内の飲食店や旅館において、島内で水揚げされたアジやアオリイカ、養殖マグロ等を用いた料理を普及させるため、魚食普及イベントを実施する。


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※上記は、水産庁ホームページに掲載の浜プランの内容を転載しています。

浜プラン1期 取組内容

【出荷技術の向上】
・当地域の水産物は島外出荷が主であるが、漁業者によって締め方などの取扱い方法が異なるため、販売価格は品質が低いものに影響され、全体の魚価が低くなる傾向にある
・適切な鮮度保持・衛生管理は魚価に反映されるが、通常の市場出荷では評価を受けるまでに時間を要するため、技術研鑽に対する漁業者の意欲が上がらないのが実情である。しかしながら現在の消費志向は水産物においても高品質で安全安心なものを求めるようになっており、産地間競争を勝ち抜き優良マーケットを獲得するためには、鮮度保持・衛生管理にこだわった高品質な商品作りが必要だと考える
・そのため、活け締めや神経締め等の鮮度保持・衛生管理に高い技術を持ち、特選ランク商品を作ることの出来る漁業者や漁協職員の認定制度を設立させ、特選ランク商品を高値で販売していくことによって魚価を向上させ、漁業者の意識改革を図る
・初年度は準備として、関係機関指導の下、まずは本構想に賛同する一本釣り・定置網漁業者、漁協、大学等関係機関を構成員とする研究会を設立し、目標イメージの明確化のための先進地視察、消費地バイヤーとの意見交換等を実施し、関係者の意識醸成を図る
・また鮮度保持技術の基準を設ける前段階として、実際に活魚を使用した締め方実習を行ない、効果的な手法を検証する
【漁獲物の付加価値向上】
・消費地バイヤーや小売店等との直接取引を推進するにあたっては、バイヤー側のニーズに応じた商品作りが必要である
・そのため、漁協はフィレ等の一次加工や高度凍結(ブライン凍結)等の取り組みを実施するほか、高鮮度での水揚げを実現するための施設整備として夏井地区に新たに荷捌き施設を整備するとともに、シャーベット製氷機を導入することにより漁獲物の付加価値向上に努める
【新規漁法の導入:カツオ一本釣り漁業】
・五島近海は夏から秋にかけカツオ資源の来遊があり好漁場となっているが、地域漁業者による資源利用は曳縄等の小規模なものにとどまっており、大部分は他県のカツオ一本釣り大型漁船によって漁獲されている
・奈留地域の漁船は5tクラスの小型漁船が主流だが、漁業者はかねてよりカツオ一本釣り漁業に関心を寄せており、先進地視察等の研修活動は繰り返されてきた
・しかしながら、当漁法の技術を持つ漁業者は奈留地域ほか長崎県内に皆無であり、加えて近年では餌となるカタクチイワシが地元で安定的に確保できないことから、漁業者によるカツオ一本釣り漁業の着業はこれまで行なわれてきていない
・このため、漁協は県の委託を受け、小型漁船でのカツオ一本釣り漁業の技術を有する漁業者を先進県より講師として招聘し、簡易改造を施した漁船を使用して実際に操業しながら技術指導を行なう技術講習会を開催することにより、地域に当漁法の導入を図る
・なお当漁法は五島地区全体にとって新たな漁法として期待されるため、技術講習は五島地区全体から漁業者の参加を募る
【新規漁法の導入:ヒトエグサ養殖】
・一本釣り等の漁船漁業においては漁業者の高齢化が進行しており、また冬季は時化により出漁できない日が多くなることから、経費・手間のかからない沿岸性の養殖業に副業的に取り組むことは漁業経営を安定させる上で重要だと考えられる
・そのため、高齢者でも着業可能で冬季に収入が見込める養殖種としてヒトエグサ養殖に取り組むこととし、初年度は効果を検証するため、漁協は県の指導を受けながら、ヒトエグサの試験養殖を実施する
【活魚出荷の推進】
・当地域は2次離島であるため漁獲物の出荷にハンデを背負っており、一本釣り漁獲物のほとんどはフェリーによる輸送で島外出荷されるため、これまではほとんどが鮮魚出荷されてきた
・しかしながら一本釣り漁獲物でも活魚出荷により高値が期待できる魚種(クエ、イシダイ、アオリイカ、ケンサキイカ等)も安定的に漁獲されることから、漁獲物の活魚出荷を推進したい
・漁業者は漁協とともに、初年度はフェリー便に搭載できる小型の活魚輸送装置を試験的に導入し、長崎地区、福岡地区など近隣の消費市場向けの活魚出荷試験を行ない採算性について検証する
・また中型まき網漁業では運搬船により漁獲物を長崎地区の魚市場に出荷していることから、それに一本釣り漁獲物の活魚を合積みして共同運搬することによって一本釣り漁業者の収益性向上を図る
【魚類養殖への餌の地元供給】
・当地域で平成25年度より開始されたマグロ養殖において餌となるサバ、イワシ類は時期によって好不漁の変動が大きく、そのため餌の安定確保は魚類養殖業者の課題となっている
・そのため漁協は中型まき網漁業者とともに、まき網にて漁獲されたサバ、イワシ類を地元マグロ養殖漁業者へ餌として安定供給する体制を整える
【魚食普及イベント】
・地域内での魚食普及を進めるため、漁協は市の指導を受けながら、地元飲食店や旅館へ地元で水揚げされたアジを供給する魚食普及イベントを実施する
【種苗放流】
・漁業者は漁協とともに、放流効果の高いクエ、カサゴ、ヒラメ等の種苗を積極的に放流する
【磯焼け対策】
・当地域においても沿岸部の海藻類が減少し、根付き資源も減少するなど磯焼け減少が顕著になっており、各地区で食害生物駆除等の活動が展開されてきた
・漁業者は漁協とともに、食害生物駆除等の磯焼け対策に一丸となって取り組んでいく
【後継者対策】
・当地区においても漁業者の高齢化が進んでいる中、県・市と連携して独立型・雇用型の就業者の受け入れを実施してきた
・漁協は今後も県・市と連携しながら受け入れ体制を整え、後継者確保に努める
【魚礁・増殖場の整備】
・一本釣り漁業者は引き続き、既存の魚礁の利用のための操業手法の検討、実施により漁獲増大を図る
・漁協は県・市が実施する人工魚礁や増殖場の整備に協力し、一本釣り漁業者の漁場造成を図る
【漁港の維持管理】
・当地域における漁港は漁業者が生産活動を実施する拠点として特に需要な場所であるため、漁業者と漁協は、漁港施設の適正な利用に努めるとともに、県・市に対して必要な施設整備を要請する等、適切な維持管理を図っていく
【生産関連施設の保全・整備】
・各地区に整備されている荷捌き施設や製氷機等の生産関連施設については漁業者が生産活動を維持していく上で重要な施設であることから、漁業者と漁協は適正な保全に努める。本年度は夏井地区において荷さばき場等の整備を行い西側漁場の拠点として活用していくが、今後東側漁場の拠点化について、漁業者とともに検討し、準備が整った段階で県・市に対して必要な整備を要請する等、適切な維持管理を図っていく

団体情報


JF・団体名 奈留町漁業協同組合
住所 〒853-2201
長崎県五島市奈留町浦1839-7
電話番号 0959-64-3115