京都府|京都府水産業再生委員会(定置網漁業)

京都府漁業協同組合(定置網漁業)

取組概要 サワラ、マグロの高鮮度化
キーワード 小型サワラのアジア諸国輸出
ICT技術を活用した水揚げ状況の把握
人材育成機関「海の民学舎」
販路 域外流通
取組タイプ 新技術の導入
魚種 イワシ
アジ
カワハギ
イシダイ
ヤナギ

浜プランの取組内容

1 活魚・活〆出荷による漁獲物の高鮮度、高品質化の促進
○ これまで定置網の漁獲物の主力となっている大型サワラの価格向上のため、定置網経営体による生産現場での活〆を大型定置網の一部経営体が行い、kg 単価が約9%向上した。
 今後も継続して活〆出荷による高鮮度、高品質化を促進することで、更なる価格の向上を図るとともに取組経営体の拡大による安定供給に繋げる。
・活〆は、船上で生きたままのサワラの脊椎を切断、破壊及び血抜きした上で、曲がりがないように定温容器に保存し施氷による低温管理を徹底する。
※ 1年目においては、大型定置15経営体と小型定置1経営体が取り組むことを目標とする。
○マグロ等大型魚の高鮮度出荷による価格向上
定置網経営体では、マグロ等の大型魚を生産現場で迅速かつ丁寧に処理することで、高鮮度出荷による価格向上を図る。
・定置網経営体は、電気タモ等を導入するなどより迅速に処理する手法を検討し、漁獲物の高鮮度化を図る。
・漁協は、マグロ等大型魚の出荷方法を見直し、高鮮度出荷の手法を確立する。
※ 1年目においては、定置網経営体は迅速に処理する手法について、漁協は、高鮮度出荷の方法について検討する。
○ 活魚取扱量の拡大並びに小型魚の養殖種苗商品化の促進
・活魚出荷される魚でも収容方法や輸送段階での管理が不十分で活力が低下している場合もあるとともに、必ずしも価格の向上につながっていないことから、定置網経営体の出荷段階の取り扱いを改善するため、市場職員がマニュアルの再整備について検討を行ったが、限られた活魚施設において多種多様の魚種の取り扱いをマニュアル化することは困難であり整備に至らなかった。
 活魚の需要は多いことからも、活魚取扱マニュアル、活魚施設等の整備を合わせて進めることで、高品質な活魚の取扱量を増加させ、定置網経営体の収入増加を図る。
・京丹後市管内のイカ等の活魚化を促進し、取扱量増大による価格向上を図るため、施設の整備を行う。
・活魚施設のない地域(舞鶴大浦・宮津・養老・伊根等)への施設整備を進め、活魚取扱量の増大を図る。
・経営体の保冷車及び漁協の活魚車の設備を見直し、輸送段階での活魚の斃死を減少させる。
・漁港内で出荷調整生簀等を保有する定置網経営体では、鮮魚出荷では安価な小型魚(カワハギやイシダイ等)について、活魚出荷及び魚類養殖用種苗としての販売を行い、価格向上は図られたが、取組経営体の拡大が出来ず、一定量の確保が必要な販路拡大には至らなかった。
・小型魚の養殖種苗商品化は価格向上により効果が明らかになったことから、取組経営体の拡大、出荷調整生簀等の施設整備により販路拡大を図ることで更なる漁業収入を向上させる。
・経営体では出荷調整生簀等を整備するとともに、市場では出荷調整生簀から小型魚を直接荷揚げして、活魚車で搬送する体制を再整備し、養殖種苗用小型魚の取扱量増大を図る。
2 漁獲物の出荷販売方法の改善
○ 漁獲物の選別基準の統一による価格の向上
・マアジ、カタクチイワシ等の多獲性小型魚は生産現場での厳格な選別が難しく、選別基準を統一するまで至らなかった。
・買受人にとっては、小型魚に限らず、多くの魚種において選別が良好な漁獲物は、買受後の再選別作業が不要であるなど、より高値を付けられる。
・サワラは、徹底した鮮度管理とあわせ、選別基準の統一を図ったことで価格が向上するとともにブランド化に繋がった。
・このため、サワラに続く新たな魚種を市場職員が検討、設定した魚種別の選別サイズを定置網経営体に周知徹底することで、府内産魚の商品性、価格の向上を図る。
・また、氷の使用方法等、鮮度保持の手法を定め、改善が必要な定置網経営体に対し、市場職員が随時指導する。
※ 1年目においては、基準を統一する魚種、選別規格等の整理を行う。
○ 市場を開設する漁協は、定置網経営体と共同で小型サワラなど安価な鮮魚を餌料・加工原料として販売するための販路を開拓、販売力強化を図る。
※ 1年目においては、大型定置網15経営体と小型定置網1経営体が取り組むことを目標とする。
・国内流通では安価な、「ヤナギ」と呼ばれる小型サワラを、アジア諸国向けに加工用原魚として輸出し、産地価格の向上が図られたことから今後も継続して実施し、漁業収入の向上に繋げる。
・輸出向けには一定の数量を確保する必要があるとともに、定置網経営体から出荷された鮮魚は迅速に凍結、保存する必要があり、各経営体は漁獲情報を市場に伝え一定の手法に従い選別・保存を行う。
・また、いわゆる「雑魚」扱いされる小型魚も、一定の数量をまとめることで餌料用として地元の養殖業者、府外の餌類販売業者や養殖業者等に販売できることから、定置網経営体は市場からの情報に従って、これらの小型魚を選別し出荷する。
・市場においては取引先の開拓、定置網経営体への情報提供を行い、商品の確保に努めるとともに、生餌のみとなっている販売方法を検討し、販路拡大を図る。
○ 輸送、市場取扱段階での衛生管理の強化
・市場価格に反映されにくい衛生対策について、産地市場の荷捌き施設で実施している海鳥等による施設への糞害等を防ぐための防鳥ネットの設置、荷揚げ後の鮮魚の鮮度保持を目的に使用する冷海水を殺菌済みのものとする等の対策を生産現場の荷捌き施設においても実施するよう指導を行い、徐々に強化されてはいるものの、未だ完全ではない。安全・安心な水産物の流通には衛生対策は不可欠であり、今後も継続させ、府内産水産物全般の安全・安心性のアピールを進める。
・産地市場の施設設備等の衛生面を見直し、必要に応じて更新等を行うことで衛生管理強化を図る。
○ 生産・市場情報交換の迅速化による販路の確保
・全国の産地市場関係者の間では、産地での水揚げ状況がリアルタイムで把握され、その日の販売先、価格が迅速に決定されている。
・そこで、府内の定置網経営体においては、水揚げ段階で出荷先などを想定し、適切な産地市場に搬送する体制についてまた、産地市場においては、海上でのおおよその漁獲状況を集約できるシステムについて検討した。
・その結果、ICT 技術を活用し、タブレット等により生産現場の水揚げ状況をリアルタイムで把握するとともに、情報集約を迅速化することで、販路の確保と価格の安定を図る。
※ 1年目においては、情報交換システムの導入に向けた検討をし、システムの試行をする。
3 定置経営体と漁協の連携による加工品販売の高収益化
○ 定置網漁業経営体の加工事業と漁協との連携
・市場での仲買人の減少などから、産地での一次加工など大手小売店や旅館等では府内産魚を十分に利用できていない背景があり、反面で加工事業を行う定置網経営体の営業力不足から、処理能力が十分に生かされず、経営体の収益に貢献していないというミスマッチを、漁協が仲介することによって解決を図る。
定置網漁業経営体の経営力不足解決のため、府内の2経営体において、漁協が生産原料の供給や干物などの一次加工品製造を依頼することで改善が図られた。
・そこで漁協は、経営体が生産した加工品の販売先等を仲介することで経営体の収益に貢献する。
・また、漁協内での加工事業の集約化、定置網経営体との連携においては、定置網経営体、漁協支所等ごとに点在する加工施設の集約化も想定し検討等を進める。
4 既存ブランド品の品質向上による魚価の向上
 府内定置網経営体により漁獲される大型サワラは、迅速かつ丁寧な取り扱いにより「京鰆」としてブランド化し出荷することで魚価の向上が図られている。
 しかし、経営体によって取扱いにバラつきがあるため、ブランド品としての価値を落としかねない。
 そこで、すべての経営体が一定の基準で取り扱うことにより、品質のバラつきをなくすことで、ブランド品としての価値をさらに高めることで魚価向上を図る。
※ 1年目は、生産出荷マニュアルの作成について検討する。
5 漁獲物の販売促進PR、魚食普及
 従来から漁協で実施している市場見学や魚料理教室、定置網経営体が各浜で行っている体験学習などを実施し、地元での府内産魚への認知度は高まってきているものの、大きな消費拡大に繋がっていない。
 そこで、これまでの取組に加え、漁協丹後加工部門で加工した商品を地元の学校給食等に提供することで、消費拡大を図る。
 また、高鮮度出荷等の各種取組を、定置網経営体、漁協、行政が連携し、仕向先市場や地元店舗にPRすることにより、価格向上につなげる。


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※上記は、水産庁ホームページに掲載の浜プランの内容を転載しています。

浜プラン1期 取組内容

1 鮮魚の価格向上と販路拡大のための活魚・活〆出荷の拡大
○ 定置網の漁獲物の主力となっている大型サワラの価格向上のため、他県の事例を参考にして、定置網経営体による生産現場での活〆を行い、高鮮度出荷での価格向上を図る。
・ 活〆は、船上で生きたままのサワラの脊椎を切断、破壊及び血抜きした上で、曲がりがないように定温容器に保存し施氷による低温管理を徹底する。
※ 1年目においては、大型定置網経営体の一部で技術導入のための試行、試験出荷を行い、漁協における市場での受入体制の整備を含め、本格実施に向けた準備を行う。
○ 漁港内で出荷調整生簀等を保有する定置網経営体では、鮮魚出荷では安価な小型魚(カワハギやイシダイ等)について、高価格での取引が期待できる活魚で出荷するとともに、魚類養殖用種苗としての販売を推進することで、価格向上と販路拡大に取り組む。
・ 市場では活魚車を新たに整備するとともに、出荷調整生簀から小型魚を直接荷揚げ、搬送する体制を整備し、活魚取扱数量を確保する。
※ 1年目においては、体制が整備された5定置網経営体で取組み、販売先の開拓を進める。
2 市場価格の低い多獲性魚の価格向上のための生産・出荷方法の改善
○ 定置網経営体は、市場からの要望に対応し、生産現場での選別基準の統一による商品性の向上を行う。
・ マアジ、カタクチイワシ等の多獲性小型魚では生産現場での厳格な選別を行わない場合、産地市場では安値で買い叩かれ、あるいは買い手が付かないなど、水揚げが利益につながらない。
・ 買受人にとっては、選別が良好な漁獲物が、買受後の再選別作業が不要であるなど、より高値を付けられる。
・ このため、市場職員が検討、設定した魚種別の選別サイズを定置網経営体に周知徹底することで、府内産魚の商品性、価格の向上を図る。
・ また、氷の使用方法等、鮮度保持の手法を定め、改善が必要な定置網経営体に対し、市場職員が指導する。
※ 1年目においては、定置網経営体に指導する選別規格等の整理、マニュアル化を進める。
○ 市場を開設する漁協は、定置網経営体と共同で小型サワラなど安価な鮮魚を餌料・加工原料として販売するための販路を開拓、販売力強化を図る。
・ 国内流通では安価な、「ヤナギ」と呼ばれる小型サワラも、アジア諸国向けに加工用原魚として輸出することで、産地価格の向上を図ることが期待できる。
・ 輸出向けには一定の数量を確保する必要があるとともに、定置網経営体から出荷された鮮魚は迅速に凍結、保存する必要があり、各経営体は漁獲情報を市場に伝え一定の手法に従い選別・保存を行う。
・ また、いわゆる「雑魚」扱いされる小型魚も、一定の数量をまとめることで餌料用として地元の養殖業者、府外の餌類販売業者や養殖業者等に販売できることから、定置網経営体は市場からの情報に従って、これらの小型魚を選別し出荷する。
・ 市場においては取引先の開拓、定置網経営体への情報提供を行い、安定した販路と商品の確保に努める。
※ 1年目においては、市場職員で現在までの試行結果を踏まえた取り組み拡大に向けた進め方を取りまとめる。
3 加工品販売の高収益化のための定置網経営体と漁協の分業化、効率化
○ 定置網経営体でのイカ類等の簡易加工
・ 市場での仲買人の減少などから、産地での一次加工など大手小売店や旅館等では府内産魚を十分に利用できていない背景があり、反面で加工事業を行う定置網経営体の営業力不足から、処理能力が十分に生かされず、経営体の収益に貢献していないというミスマッチを、漁協が仲介することによって解決を図る。
・ また、漁協内での加工事業の集約化、定置網経営体との連携においては、定置網経営体、漁協支所等ごとに点在する加工施設の集約化も想定し検討等を進める。
※ 1、2年目においては、漁協において各経営体及び漁協が直接行っている加工事業の問題点の洗い出しや、効率的な実施体制の検討、協議を行う。
※ 3年目において、具体的な取り組みに着手する。
4 地元消費拡大と価格向上のためのPR、魚食普及活動従来から漁協で実施している魚料理教室と、定置網経営体が各浜で行っている体験学習などを連携して実施し、地元での府内産魚への認知度を高め、消費拡大を図る。
また、高鮮度出荷等の各種取組を、漁協、定置網経営体が共同で仕向先市場や地元店舗にPRすることにより、価格向上につなげる。

団体情報


JF・団体名 京都府漁業協同組合(定置網漁業)
住所 〒624-0914
京都府舞鶴市字下安久1013-1
電話番号 (0773)77-2200