浜プランの取組地区数
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8
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地区
※2024年3月末時点
浜プランの取組地区数
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地区
※2024年3月末時点
野田村漁業協同組合
野田地区地域水産業再生委員会
目次
2011年3月11日の東日本大震災では津波などによって漁船や水産関連施設は甚大な被害を受け、養殖の主力であるホタテガイの生産量は震災前と比べ約4割にまで落ち込んだ。漁業者は復旧に向け尽力してきたが、復旧のための金銭的な負担に加え、燃料や資材などの価格高止まりや漁獲物の減少、担い手不足など当地区を取り巻く環境はより一層厳しさを増していた。こうした状況の中、ホタテガイの生産量回復、カキやホヤを対象にした新たな養殖の事業化、水産物の付加価値向上などを中心とした浜プランに取り組んだ。
野田村漁業協同組合、漁業者、株式会社のだむら、野田村で「荒海団」を組織し、野田村産のホタテガイなどの質の高い水産資源のPRにより、水産物の販路拡大・付加価値向上に向けた認知度とブランド力の向上に取り組んでいる。
野田村漁協が主催する「野田ホタテまつり」に加え、県内の地ビール会社が主催するイベントや、盛岡市で毎週土曜日に開催される路上買物市「よ市」への出店により「荒海ホタテ」の販売促進・ファン獲得に取り組んでいる。また、年に2,3回首都圏などで飲食店や消費者と交流し「荒海ホタテ」のファンを獲得。消費者を招いた産地見学会も企画し、産地と消費者の新たな交流を生むなど、地域内外の関係者との協働によるブランディングが進められている。
荒海団の活動は日本を飛び出し宇宙にまで進出した。東日本大震災から10年にあたる2021年3月11日に東北復興の姿と支援への感謝の気持ちを国際宇宙ステーション(ISS)から全世界へ発信する試みの一環で、荒海団のステッカーが活用された。宇宙から戻ってきたステッカーは地域活性化や震災の記憶と教訓の伝承に活用される予定だ。
インターネットやメディアを活用した情報発信など水産物の質の高さをPRする体制が構築されており、ホタテに続いて、ワカメを「荒海ワカメ」として販売することで知名度向上の取り組んでいる。さらにカキやホヤの養殖事業化・荒海シリーズ化も期待される。「荒海団」の活動は各種マスコミ等にも取り上げられ、水産物のブランド化に留まらず、野田村全体のイメージアップにも大きく貢献している。
東日本大震災の影響で減少した漁業生産の回復などの課題に対して地域内外の協働により、高品質な養殖物の認知度向上を図り、目標に掲げた漁業所得の増加を達成したことは魅力ある漁村づくりと水産業の発展において、顕著な功績をあげたといえよう。小さな浜からの大きな挑戦に今後も注目したい。
「浜の活力再生プラン」(通称「浜プラン」)は、2014年に始まった、水産業の活性化のための改革の取組です。地域によってさまざまに異なる水産業・漁業を振興させることを目指して、それぞれの漁村や地域(=「浜」)の現状に合わせて考えられた取組計画を「浜プラン」と呼びます。
浜プランは、漁業者や市町村を中心に組織された「地域水産業再生委員会」が、課題・計画・目標を見据えて立案します。
その大目標は、「漁業所得の10%アップ」。収入を向上させる取組、コストを削減する取組など、多種多様な具体的なプランが実践されています。
浜ごとに策定される浜プラン。浜の数だけ課題があり、取組が行われています。大きくは以下のような取組が全国の浜で取組まれています。
<収入向上の取組>
高鮮度出荷・加工品開発、直販・輸出など
<コスト削減の取組>
省エネ機器の導入・協業化・船底清掃の取組実施など
浜プランは、「地域活性化のための処方箋」です。
各地域が抱える課題に対し、漁業者と市町村がタッグを組んで自ら考えた解決策を実践することに、浜プランの本質があります。漁業や水産業の改革によって地域全体を元気にすること、「地域創生」に貢献することが、それぞれの浜プランの役割です。
付加価値向上 | 生産・流通 | 外食・観光 | 消費拡大 | 計 | 参考 各地の浜プラン | |
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北海道地区 | 32 | 16 | 7 | 33 | 北海道 | |
東北地区 | 62 | 31 | 3 | 22 | 青森県、岩手県、宮城県、秋田県 山形県、福島県 | |
関東地区 | 70 | 40 | 16 | 13 | 茨城県、千葉県、東京都、神奈川県 | |
北陸地区 | 24 | 12 | 4 | 19 | 新潟県、富山県、石川県、福井県 | |
東海地区 | 23 | 19 | 13 | 14 | 岐阜県、静岡県、愛知県、三重県 | |
近畿地区 | 30 | 11 | 10 | 33 | 滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県(日本海側)、 兵庫県(瀬戸内海側)、和歌山県 | |
中国地区 | 32 | 10 | 15 | 44 | 鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県 | |
四国地区 | 40 | 53 | 5 | 75 | 徳島県、香川県、愛媛県、高知県 | |
九州・沖縄地区 | 73 | 59 | 41 | 67 | 福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県 | |
計 |