浜プランの取組地区数
5
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4
地区
※2023年3月末時点
浜プランの取組地区数
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※2023年3月末時点
・ 刺網漁業者16経営体は、これまでと同様に、漁獲されたかれい類(さめがれい、ばばがれい、あかがれい、まつかわ、真がれい等)の中から刺身用食材に適した良質な魚を厳選し、一定以上の魚体サイズで、特に活きの良いものを船上で選別・活締めを行う。活締め後は、速やかに酸化抑制効果が高いとされ高鮮度保持が可能な「窒素氷」を使用して低温管理した上で、サイズ別に仕分けした魚箱に梱包のうえ陸揚げすることで付加価値向上に努める。
また、漁獲物のうち、上記選別に該当しないかれい類やタラ・そい・あいなめ類等、活出荷が可能なものについては、各漁船に設置した海水冷却装置で低温管理(10℃以下)した海水を「活」専用タンクで使用し、魚が弱ることのないよう管理したうえで、活出荷及び活締め出荷に取組み付加価値向上に努める。
・ ししゃもこぎ網漁業者 24 経営体と漁協は、引き続き、研究機関等の協力による資源量調査を実施し、釧路・十勝管内の関係漁業者と漁協が合意のうえ、漁業者自らが漁獲上限量を設定した中で、計画的な操業に努めることにより資源管理を徹底する。加えて、漁期中、河口域での集魚状況や水温調査等から河川遡上時期を予測し、遡上が始まった時点で、自主的に操業の終了措置を講じることで産卵親魚の河川遡上を促進する。
また、漁業者と漁協は、地域団体商標登録されている「釧路ししゃも」の知名度向上に努めるとともに、釧路市が展開している「プライド釧魚」として、釧路産ししゃもの知名度向上を図る。一方で、例年実施している、「釧路ししゃもフェア」を、地元加工業者や流通・小売店、観光協会と連携し、釧路市内飲食店やホテルで「釧路ししゃもを使った料理」を提供する。これを契機として新たに東京や札幌などの大消費地でのPR活動にも取り組む。
・ ほっき漁業者 6 経営体及びつぶかご業業者9経営体と漁協は、研究機関等と協力して資源調査を行うことで資源量を把握するとともに、漁協管理のもと禁漁区、殻長制限、漁獲量の上限を設定、適正な漁獲管理に努め、生産力が低下した漁場の再生と更なる生息域拡大のための漁場耕耘や、漁場以外の浅海域で発生している稚貝や操業中に混獲された稚貝を適地に移植放流することで資源の維持増大を図る。
また、ほっき貝は、消費者ニーズに合わせロケットタイプによる「むき身」出荷を基本とするが、釧路産「ほっき貝」の知名度向上を図るべく、殻付き貝の高規格品の出荷に取り組む。
ツブは、引き続き、大型サイズを対象にフジツボなどの付着物を丁寧に除去した上で、高規格品として畜養水槽を活用し出荷調整を行うことで、首都圏など消費地のニーズに対応した安定的な出荷体制の構築に取組み、消費拡大と付加価値向上を目指す。
漁協と全漁業経営体は、市内で開催される「釧路oh!さかなまつり」などのイベント等に積極的に参加するとともに、釧路市が展開する「プライド釧魚」として水産業界が一丸となって、旬の鮮魚を市民や観光客に対し「釧路産」の試食・販売などのPR活動を行うとともに、漁協直売店「カロエ」でも、地場産の旬な魚を提供する「特売市」などを定期的に開催して知名度向上と販売促進に努める。
また、組合自営の流通加工センターにおいて、干ししゃもなどの「釧路ししゃも」の製造に取り組むほか、地元に水揚げされるさば・いわし等を活用した新たな加工品開発に取組み、釧路で水揚げされる魚の知名度向上を図る。特に「いわし」はフィッシュミール用としての利用が主体で、高規格化・高鮮度製品の出荷や、「開き」「フィレー」を活用した「骨が少なく食べやすい」加工品の商品化を図ることで、釧路で水揚げされる魚全体の販路拡大や付加価値向上を目指す。
JF・団体名 | 釧路市漁業協同組合 |
住所 | 〒084-0914 北海道釧路市西港1-98-18 |
電話番号 | 0154-22-5151 |
「浜の活力再生プラン」(通称「浜プラン」)は、2014年に始まった、水産業の活性化のための改革の取組です。地域によってさまざまに異なる水産業・漁業を振興させることを目指して、それぞれの漁村や地域(=「浜」)の現状に合わせて考えられた取組計画を「浜プラン」と呼びます。
浜プランは、漁業者や市町村を中心に組織された「地域水産業再生委員会」が、課題・計画・目標を見据えて立案します。
その大目標は、「漁業所得の10%アップ」。収入を向上させる取組、コストを削減する取組など、多種多様な具体的なプランが実践されており、2017年8月現在、北海道から沖縄まで、全国で640を超える浜プランが策定されています。
浜ごとに策定される浜プラン。浜の数だけ課題があり、取組が行われています。大きくは以下のような取組が全国の浜で取組まれています。
<収入向上の取組>
高鮮度出荷・加工品開発、直販・輸出など
<コスト削減の取組>
省エネ機器の導入・協業化・船底清掃の取組実施など
浜プランは、「地域活性化のための処方箋」です。
各地域が抱える課題に対し、漁業者と市町村がタッグを組んで自ら考えた解決策を実践することに、浜プランの本質があります。漁業や水産業の改革によって地域全体を元気にすること、「地域創生」に貢献することが、それぞれの浜プランの役割です。
付加価値向上 | 生産・流通 | 外食・観光 | 消費拡大 | 計 | 参考 各地の浜プラン | |
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北海道地区 | 32 | 16 | 7 | 33 | 北海道 | |
東北地区 | 62 | 31 | 3 | 22 | 青森県、岩手県、宮城県、秋田県 山形県、福島県 | |
関東地区 | 70 | 40 | 16 | 13 | 茨城県、千葉県、東京都、神奈川県 | |
北陸地区 | 24 | 12 | 4 | 19 | 新潟県、富山県、石川県、福井県 | |
東海地区 | 23 | 19 | 13 | 14 | 岐阜県、静岡県、愛知県、三重県 | |
近畿地区 | 30 | 11 | 10 | 33 | 滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県(日本海側)、 兵庫県(瀬戸内海側)、和歌山県 | |
中国地区 | 32 | 10 | 15 | 44 | 鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県 | |
四国地区 | 40 | 53 | 5 | 75 | 徳島県、香川県、愛媛県、高知県 | |
九州・沖縄地区 | 73 | 59 | 41 | 67 | 福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県 | |
計 |