利尻漁業協同組合
北海道
利尻漁業協同組合
取り組み概要
漁業収入向上の取組
- コンブ漁場の雑海藻駆除等による資源増大
- 魚食普及の推進による消費・流通の拡大とPR
漁村の活性化のための取組
- 後継者育成と人材確保
- 漁協女性部による植樹活動、海岸清掃等の沿岸地域環境保全活動
浜プランの取組内容
漁業収入向上のための取組
・ウニ漁業者462名は、ウニ・ノナ漁場における害敵駆除(ヒトデ等)を行うと共に必要に応じ藻場回復を目的とした岩盤清掃などの対策を実施し、その後の効果についてモニタリング調査を行う。
また、既存種苗生産施設の整備等を進め、漁業所得の向上と安定供給を目指す。
ウニ・ノナが高密度となっている漁場にあっては、上述の対策により回復した漁場を含め海藻等餌資源の豊富な好漁場への移殖放流を実施することで、ウニ類の成長を促進し、効率的な資源増大を図る。(なお、ウニ移殖を行った藻場海域でも、ウニの過密化による藻場が荒廃しないよう漁場調査等を行い、適正な密度管理に努める)また、各集荷場において海水殺菌装置を活用し、ウニ保管などに冷却した殺菌海水を使用することにより、衛生管理と鮮度保持等の徹底を図る。
さらに、漁港内の静穏域を活用した稚ウニの中間育成及び成体ウニの蓄養を行うことにより、資源増大や安定供給体制の確立を目指す。
・天然リシリコンブは、通常1年生コンブが生長し過ぎる前に海水温の低下
により葉枯れし2年生コンブに再生(移行)されることで漁獲対象となるが、近年の海水温の上昇等により2年生コンブへの移行時期が遅れ1年生コンブが大きく生長し過ぎるため2年生コンブに移行せず、最終的には枯れてしまい、漁獲対象とならないことが問題となっている。このことからコンブ漁業者462名と漁協は、試験研究機関や水産技術普及指導所の協力を得て、水温調査のほか高水温下においても繁茂しているリシリコンブ漁場の生息状況等の調査を引き続き実施するとともに、その結果を踏まえ、高水温にも適応可能な母藻の散布などに取組む一方、漁業者と漁協はコンブ漁場の拡大を図るべく、北海道庁に対し囲い礁の整備促進を要請するとともに、モニタリング調査を計画的に実施し、必要に応じ荒廃漁場や疲弊した漁場の藻場の繁殖並びに母藻の散布等を行うことで資源の増大を図る。
・養殖コンブについても、1年生コンブが大きく生長すると2年生コンブへの
再生率が低下することから、一部のコンブ養殖業者(39名)と漁協は採苗後の養成綱を2ヶ月程通常の水深(4~5m)より深く(15m)垂下し、生育途中の新葉部をカットする擦り作業等を行う事により1年生コンブの成長を抑制している。しかし、近年の海水温の上昇により2年生コンブへの移行時期が遅れるため、採苗ができず、1年生コンブが生育しすぎることにより種綱から脱落してしまうなど被害が増えている。このため、試験研究機関や水産技術普及指導所の協力を得て、引き続き水温やリシリコンブの生育状況調査を実施するとともに、その結果を踏まえ、採苗時期を見極め、種綱を太くするなどの対策に取組む。また、これまで各漁業者個人の経験により判断していた採苗時期や擦り作業の適期の設定等について、養殖事業の効率かつ確実な実施が行えるよう、作成したコンブ養殖作業のマニュアルに基づく対策を徹底することで、コンブの品質向上及び増産対策に取り組む。
・ホッケ刺網漁業者40名、カレイ刺網漁業者10名、ヒラメ釣漁業者20名は
今後も、北海道庁に対し魚礁の整備促進を要請するとともに、必要に応じ漁船の魚倉に施氷し運搬するなど冷却効果を高めることで、水揚げ後、出荷までの低温管理(5℃)を徹底する。加えて、ホッケ刺網漁業者やカレイ刺網漁業者は、消費地飲食店等のニーズを受け、サイズ毎の大きさのバラツキや出荷漁業者間の不統一を解消するため、ホッケ選別機を活用し、品質やサイズの選別の統一化を図り、付加価値向上に取り組む。
また、ヒラメ釣漁業者は船上イケスの海水を順次強制循環方式に変更し、操
業・帰港時のヒラメの鮮度を保持しているが、近年の高水温の影響から、衰
弱し活魚出荷できないこともあることから今後はより一層鮮度保持できる
冷凍機の搭載も視野に活魚出荷の割合を高め、魚価の安定・付加価値向上に
取り組む。
・関係漁業者と漁協は、フェリーの時間帯にあわせて港湾での長時間保管が必
要になる等の離島という地理的条件を踏まえ、全ての漁魚種類を対象に水揚げ出荷までの低温管理(10℃以下)に向けた滅菌海水装置の活用、施氷方法の統一化によって、統一的な漁獲物の高鮮度出荷体制を構築し、魚価の向上に加えて販路の拡大を図る。また、漁協は、悪天時のフェリー欠航時などに対応した出荷調整などの販路拡大に取り組む。
・ナマコ桁曳網漁業者28名と漁協は、水産技術普及指導所の協力のもと資源量調査を実施し、調査結果を基に漁獲許容量の設定や稚ナマコの保護のため独自に採捕自粛サイズ(120~130g)の設定と再放流、産卵期の自主禁漁期間の設定などに取り組むとともに、沖合での選別を徹底する事で、傷ナマコの再放流によるマナコの品質向上にも取り組む。また、漁獲したナマコは保冷ボックスに素早く収納し、十分に施氷を行うなど鮮度保持に努める。
・利尻富士町及び利尻町と漁協は、町内の商工関係団体と連携し、販売戦略に
基づき、道内外で開催されるイベントにおいて宣伝活動を行うとともに、消費者との交流事業を通して、安心で安全な水産物を生産していることをアピールし、消費者に信頼される産地としての魅力を発信していくことにより、水産物の付加価値向上を目指す。
・利尻富士町及び利尻町と漁協が主体となって設立した「利尻地域漁業就業者
対策協議会」において、新規就業者対策の検討と検討に基づく取り組みを進めるとともに、北海道漁業就業支援協議会等が開催する就業支援フェアに参加し、就業希望者の中から対象者を選定し、同協議会が設定する2週間の漁業体験研修「漁師道」を通じて担い手確保に努める。
漁村の活性化のための取組
・漁協青年部による町、商工会等との各種イベントへの参加。
・新規就業者フェアへの参加による人材確保。
・漁業体験研修「漁師道」の実施等による研修生の受入体制の継続。
・漁協女性部による、海岸清掃や海岸清掃。
・漁業士会による小学生を対象に年2回開催する食育活動。

