浜プランの取組地区数
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8
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地区
※2024年3月末時点
浜プランの取組地区数
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地区
※2024年3月末時点
(1)水産資源の維持増大に向けた取組み
①ホタテ貝桁曳網漁業者172名、野付漁協及び根海共第29号共同漁業
権共有管理委員会は、各漁場で行うホタテ貝の稚貝放流について、水
質・水温調査等と併せて稚貝の生残状況や成長状況等のモニタリング
調査を行いホタテ稚貝の放流適区を判別することで、稚貝の生残率の
向上と資源の維持増大、さらには良質貝の安定生産を目指す。
また、野付漁協は地元加工業者と連携し、HACCP対応の衛生管理基
準を設定することとし、必要に応じて工場等の改修に取り組むことで
海外への輸出拡大を検討する。
②サケ定置網漁業者220名と野付漁協は、(一社)根室管内さけ・ま
す増殖事業協会と協力して、通常は上流域でふ化・飼育し河川に自然
放流しているサケ稚魚を河口付近の飼育池に移送し、そこで飼育する
ことにより、降河による減耗の低減と健苗で体力のある稚魚の放流を
実現し、サケの回帰率向上を図る。
③ホッキ、エゾバカガイ桁曳網漁業者26名は、底質が悪化した漁場
を、噴流式桁曳網で攪拌することで底質を改善し稚貝の生残率の向上
を図る。
また、水深が浅く波浪の影響を受けやすい水域に高密度で発生した
稚貝の波浪による打ち上げを防ぐため、静穏かつ生息環境の良い漁場
を選定し、漁業者自ら種苗を40トン移殖放流することで、効率的な資
源増大を図る。
さらに、ホッキ・エゾバカガイともに、高値の時期に集中的に水揚
げを行うべく操業計画の見直しを行うとともに、ブランド化すること
により単価向上を目指す。
また、ホタテ貝同様、消費者ニーズの増大している個包装製品の製
造拡大にも取り組む。
④アサリ漁業者37名は、稚貝の発生密度の高い漁場は個体の成長が遅
く、かつ、生残率も低くなることが多いため、これらの稚貝を発生密
度が低く生息環境が良好な造成漁場等へ移殖放流し、効率的に成長さ
せることにより資源の増大を図るとともに、漁場耕耘(コマザライ・
噴流マンガン)及びタマガイ等の害敵生物の駆除やアサリの生息を阻
害するアマモの除去などに努める。
また、長期に亘る砂の流出や地盤沈下により生産性の低下した造成
漁場について覆砂や砂止め事業の促進を北海道庁に要請するととも
に、漁業者自らも他漁協の水揚げ状況や出荷先の市況等の情報を収
集・分析して、高値の時期に集中的に水揚げする等の出荷調整に努め
ることにより、単価の向上を目指す。
(2)水産物供給体制の確立及び魚価の安定・向上に向けた取組み
①野付漁協とホタテ貝桁曳網漁業者172名及びサケ定置網漁業者220名
と別海町は、水産物の温度管理・異物混入防止のため、尾岱沼漁港に
おいて岸壁の整備や効率的な出荷体制を整えるための道路・用地改
良、鮮度低下のリスクを減らし安全性の高い殺菌海水を安定確保する
ための清浄海水導入施設等の整備が継続して推進されるよう北海道庁
へ要請する。
また、衛生管理の強化のため、漁港内における各種作業にかかる動
線を整理し輻輳化を回避する(水産物への細菌混入リスクの低減に努
める)ための作業のルール化を図るとともに、その徹底化が図られる
よう研修会の実施を検討する。
①野付漁協は、活エビの状態で水揚げ・セリを行うための一時畜養に
要する海水冷却装置について、現行のフロンガス規制に適合した機種
に整備し、継続的な鮮度保持・衛生管理体制の確立のほか、メンテナ
ンスコストの削減を図る。
②野付漁協は、海外マーケットを視野に入れた販売ルートの拡大を目
指し、冷凍加工工場の衛生管理の徹底に努め、さらに、消費者のニー
ズに合わせて醤油イクラ製品の対米HACCPの取得に向けて衛生管
理基準を定め、その徹底を図ることで、消費拡大・付加価値向上を図
る。
②野付漁協と全漁業経営体は、地元の小学校をはじめとする幅広い地
域において、漁協青年部や女性部と連携し料理教室や出前授業を実施
することで、調理方法等の伝承や秋サケの捌き方、実際の操業方法の
説明等により、魚食普及や漁業後継者の確保を図る。
また、パルシステム生活協同組合連合会・コープさっぽろ等と連携
した植樹活動や料理教室を実施することで、更なる知名度向上を図る
とともに、「別海町産業祭」や「尾岱沼えびまつり」等の各種イベン
トを通じて、情報発信・PR活動を積極的に行い「野付産・尾岱沼
産」のブランド化を目指す。
JF・団体名 | 野付漁業協同組合 |
住所 | 〒086-1643 北海道野付郡別海町尾岱沼港町179-2 |
電話番号 | 0153-86-2211 |
「浜の活力再生プラン」(通称「浜プラン」)は、2014年に始まった、水産業の活性化のための改革の取組です。地域によってさまざまに異なる水産業・漁業を振興させることを目指して、それぞれの漁村や地域(=「浜」)の現状に合わせて考えられた取組計画を「浜プラン」と呼びます。
浜プランは、漁業者や市町村を中心に組織された「地域水産業再生委員会」が、課題・計画・目標を見据えて立案します。
その大目標は、「漁業所得の10%アップ」。収入を向上させる取組、コストを削減する取組など、多種多様な具体的なプランが実践されています。
浜ごとに策定される浜プラン。浜の数だけ課題があり、取組が行われています。大きくは以下のような取組が全国の浜で取組まれています。
<収入向上の取組>
高鮮度出荷・加工品開発、直販・輸出など
<コスト削減の取組>
省エネ機器の導入・協業化・船底清掃の取組実施など
浜プランは、「地域活性化のための処方箋」です。
各地域が抱える課題に対し、漁業者と市町村がタッグを組んで自ら考えた解決策を実践することに、浜プランの本質があります。漁業や水産業の改革によって地域全体を元気にすること、「地域創生」に貢献することが、それぞれの浜プランの役割です。
付加価値向上 | 生産・流通 | 外食・観光 | 消費拡大 | 計 | 参考 各地の浜プラン | |
---|---|---|---|---|---|---|
北海道地区 | 32 | 16 | 7 | 33 | 北海道 | |
東北地区 | 62 | 31 | 3 | 22 | 青森県、岩手県、宮城県、秋田県 山形県、福島県 | |
関東地区 | 70 | 40 | 16 | 13 | 茨城県、千葉県、東京都、神奈川県 | |
北陸地区 | 24 | 12 | 4 | 19 | 新潟県、富山県、石川県、福井県 | |
東海地区 | 23 | 19 | 13 | 14 | 岐阜県、静岡県、愛知県、三重県 | |
近畿地区 | 30 | 11 | 10 | 33 | 滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県(日本海側)、 兵庫県(瀬戸内海側)、和歌山県 | |
中国地区 | 32 | 10 | 15 | 44 | 鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県 | |
四国地区 | 40 | 53 | 5 | 75 | 徳島県、香川県、愛媛県、高知県 | |
九州・沖縄地区 | 73 | 59 | 41 | 67 | 福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県 | |
計 |