ひやま漁業協同組合(江差支所)
北海道
ひやま漁業協同組合(江差支所)
取り組み概要
漁業収入向上の取組
- 活出荷にて対応可能な魚種の鮮度保持の徹底、活出荷、ブランド化の推進
- 都市でのPR活動並びに販売促進による知名度の向上
漁村の活性化のための取組
- 漁業への理解、食育
- 担い手の確保・育成
浜プランの取組内容
漁業収入向上のための取組
〇魚価向上や高付加価値化
・なまこ漁業者は漁獲の際に、マナマコの鮮度向上のため、船上の収容環境を改善しストレスを与えないように低密度収納に務める。また、マナマコの砂出し時には、定期的に吐出物の除去を行い出荷までの鮮度維持に取り組む。
この取り組みにより、マナマコの鮮度低下による単価の低下を防ぎ、鮮度向上による付加価値向上へつなげていく。
・たこ漁業者は、タコの荷受けにおいて一体型活魚水槽を活用し、消費地の需要に合わせた「活」出荷体制を確立するとともに、出荷方法の統一ルール(船上での活魚出荷に向けた施氷による海水5℃前後の温度管理)を徹底し付加価値向上に取り組む。
・関係漁業者(いか釣、べにずわいかに篭、小定置網、一本釣、刺網、えび篭漁業者)とひやま漁協は、漁獲される少量多品種の魚類の高付加価値化やブランド化を目指して、他地域との差別化や小ロットでも一定の価格を確保できる活魚出荷に取り組む。 具体的には、船上活〆による鮮度保持、品質向上を継続し、運搬中、施氷による海水5℃前後の温度管理を行い、買受け業者を通じて消費地側へPRに努め、新たな販路拡大と付加価値向上を図る。
また、鮮度保持の徹底のため荷捌施設の整備について検討する。
・当地域の「ノリ」は厳冬期に採取し、寒い作業所での下作業、寒風でのりを乾燥させるため、地元では寒のり(かんのり)と呼ばれ、「無添加」で磯の風味豊かな製品となっているが、流通量が少ないことから広く一般的に知られていない。のりの採取や製品づくりには、機械を使用すると「風味」が損なわれやすいため、「手摘み」「手作業による製造(のり打ち)」にこだわりをもっており、熟練した技術が必要となっている。ひやま漁協及びのり漁業者は、江差町と連携し、この「漁師の技術」「手造り」の強みを活かしたブランド力のある商品づくりに取り組む。
・ひやま漁協及び全漁業者は江差町と連携し、6次産業化や漁業者自らの加工等を推進するとともに、既存の海産物や加工製品の磨き上げ、新たな商品開発、販売促進を展開することとし、江差町、ひやま漁協及びひやま漁協江差支所女性部が協働して、地元や都市の産地イベントに参加し、衛生管理や鮮度保持を徹底した多品種の活魚パックや手作りのノリなど、江差産水産物のPR活動を行い更なる知名度の向上や販売促進の体制整備を検討する。
・ひやま漁協及び全漁業者は、漁獲量が減少している中、所得を確保するため未利用資源の有効活用が必要であることから、対象となる資源の検討に取り組む。
○資源増殖対策
・ひやま漁協及びさけ定置網漁業者は、サケ稚魚放流について、これまで取り組んできた対策を継続し、日本海さけ・ます増殖事業協会及び北海道総合研究機構さけます・内水面水産試験場と連携し、低密度飼育による健苗性を高めた稚魚の生産と放流時期の適正化を実現し、生残率及び回帰率の向上を図る。
・ひやま漁協は、稚ナマコ放流について、現在、自らが運営する種苗生産施設において種苗生産(平均15mm16.7万個)を行っているが、今後も水産試験場等と連携して効率的な給餌方法や適正飼育を継続し健苗生産を行う。
また、なまこ漁業者自らも、種苗放流数の増加に向け、引き続き、水産試験場の協力を得て種苗生産技術の習得に努めるとともに、荷捌き施設を利用して簡易マナマコ種苗生産に取り組みつつ、マナマコ資源の増大を図る。
・関係漁業者(刺網、小定置網)は、檜山管内の全町と八雲町熊石、ひやま漁協で構成する「檜山管内水産振興対策協議会」や北海道庁と連携し、檜山地域のニシン資源復興へ向けて、檜山管内で100万尾を目標に種苗放流を継続するのに加え、生態調査など幅広い取組みを行うことで資源増大に努める。
・ひやま漁協及び採介藻(ウニ)漁業はキタムラサキウニの海外需要や国内外食産業の需要増大に伴い、高価格で推移していることから資源増大を図るため、未利用漁場からの移植などによる資源管理及び未利用資源の有効活用を実施しながら、安定出荷体制の構築を図る。
・ひやま漁協、江差町及び関係漁業者(刺網、小定置網、一本釣)はヒラメ、ホッケ、ソイ類等を対象とした魚礁の整備促進を検討するとともに、漁業者自らも魚礁の整備に合わせてヒラメ等の種苗放流を継続し、小型魚の保護等のため漁業者による資源管理の取り組みを徹底することで、定着性水産資源の維持増大を図る。
○養殖事業対策
・トラウトサーモン養殖漁業者は、関係機関と連携を取りながら飼育方法や密度管理、成長率や生残率の把握、収益率・採算性の確認を行い、トラウトサーモンの養殖の事業化に向けて取り組む。
・ひやま漁協及びひやま漁協江差支所の漁業者は関係機関と協議し新たな養殖魚種の選定を検討する。
○漁場の環境保全・造成と資源・生産の増大
・ひやま漁協、江差町及び関係漁業者は北海道庁に対してヒラメ、メバル、ホッケ、ソイ類等を対象とした大型魚礁の整備を要請するとともに、効果的な事業の実施に向け、水産試験場等の協力を得て、整備適地の選定のための底質・潮流等の調査を実施する。
・採介藻(ウニ・貝類・藻類)漁業者は資源状況や漁場の水質・底質状況を把握しながらウニの密度管理等を実施し、藻場の適正管理及び資源維持を行うとともに、北海道庁に対し魚類の産卵や稚魚育成の場となる藻場礁の設置を要請し、各種団体や地域住民等と協同して植樹活動や河川、海岸清掃を行い漁場環境保全に努める。
・関係漁業者は、水産多面的発揮対策事業による水域監視を行い漁場の安全確保と操業効率化を図る。
○漁港機能保全事業
・ひやま漁協、江差町及び全漁業者は、国及び北海道が実施する漁港機能の整備、漂堆砂対策及び老朽施設の維持保全等に係る事業の実施を要請するとともに、自らも機能保全が図られた漁港を有効活用し、漁労作業の安全性の向上、効率化による就労環境の改善を図ることで水産物の安定供給を図る。
○漁業被害防止対策
・近年、トドやオットセイ等の海獣による漁獲物の食害、漁具の破損は減っているが、関係漁業者(すけとうだら延縄漁業者、小定置網、一本釣り、刺網)及び漁協は、引き続き海獣の駆除や追い払いの強化、沿岸の水域監視による海獣の出現動向・行動監視活動を行い来遊情報の把握と適切な情報提供等を行うことで、漁獲被害の低減、漁具・漁網被害の低減に取り組む。
・ひやま漁協と江差町及び関係漁業者は海浜の巡回を行い河川増水による流木など漂着物の除去など関係機関と連携し検討する。
○海業
・ひやま漁協と江差町及び関係漁業者は海業の実施も含めて検討し漁業経営の安定を図る。
漁村の活性化のための取組
○漁業への理解、食育対策
・ひやま漁協及び全漁業者は、江差町と連携し地元の学校を対象に漁業者による出前授業や調理実習、漁業体験学習の開催など進めるとともに、都市圏を対象とした産地イベント等に参加し、水産物のPR活動を行い知名度の向上や販売促進にも取り組む。
○担い手確保・育成のための体制整備
・漁業者の高齢化が問題となっていることから、江差町とひやま漁協が連携し、北海道漁業就業支援協議会事業及び江差町産業担い手奨励金制度を活用しながら新たな担い手の確保に努める。

