浜プランの取組地区数

5 5 4 地区
※2023年3月末時点

石川県|輪島地区地域水産業再生委員会(海女部会)

石川県漁業協同組合(海女部会)

取組概要

  • 海女による漁獲物の加工
  • 海女採り魚介類のブランド化推進

取組タイプ

  • 資源管理型漁業
  • 種苗放流
  • 有害生物の駆除や磯焼け対策
  • 藻場・干潟など水産動植物の生育の場の造成
  • 新商品(加工)開発(低・未利用魚以外)
  • 低・未利用魚の有効活用(加工品開発等)
  • 宣伝・広告

魚種

  • アワビ
  • サザエ
  • イワガキ
  • カジメ
  • ナマコ

浜プランの取組内容

① アワビ等の磯根資源の維持増大による漁獲収入の向上
○ 厳密な資源管理による磯根資源の維持
漁業者及び漁協は、漁業権行使規則に加えて、自主ルール
による漁獲規制(採取時期、採取時間、禁漁区の設定)を実施
することにより、厳格な資源管理を実施し、磯根資源の維持を
図る。
例:舳倉島(第1種共同漁業権)
魚種 項目 行使規則 自主ルール
アワビ 採取時期 1 月 1 日~9 月 30 日 7 月 1 日~9 月 30 日
採取時間 規定なし 9 時~13 時
採取方法 ― 素潜り漁に限定
サザエ 採取時期 周年 7 月 1 日~9 月 30 日
採取時間 規定なし 9 時~13 時
採取方法 ― 素潜り漁に限定
※ 舳倉島や七ツ島・嫁礁周辺海域を除くと、石川県の岩礁海
岸では、サザエ等は大半が刺網や把具によって漁獲されてい
る。
○ 種苗放流等による磯根資源の涵養
漁業者及び漁協は、島嶼部(舳倉島、七ツ島、嫁礁)及び
輪島市本土側の岩礁域に、アワビ種苗(殻径 20mm 以上)とサ
ザエ種苗(殻高 5mm 以上)を合わせて 100 千個を目標に放流
し、有用貝類資源の増大を図る。
平成 27 年度実績(輪島市全体)
アワビ:75 千個(うち舳倉島が 65 千個)
サザエ:30 千個(210.5kg 7g/個換算)
○ 外敵生物(マダコ・ヒトデ)、競合生物(ウニ・小型巻貝)
の駆除
漁業者は、地区住民と協力して、アワビを食害するマダコや
ヒトデ及び海藻を摂餌してアワビやサザエと餌料面で競合す
るウニやオオコシダカガンガラ等の小型巻貝を駆除する。
・ 外敵生物(マダコ・ヒトデ)の駆除 かご漁具
舳倉島地区:4 月~10 月
・ 競合生物(ウニ、小型巻貝)の駆除 海女による採取
南志見地区:平成 27 年 9 月 17、18、20 日(3 日間)
光浦地区 :平成 27 年 9 月 4、12、16 日(3 日間)
○ アワビ・サザエ生育環境の保全
漁業者は、地元住民の協力と県水産総合センターの指導を
受け、七ツ島海域において藻場の保全を図り、アワビ・サザ
エの生育環境を保全するためカジメ(ツルアラメ)母藻設置
試験を実施する。
○ アワビ・サザエ増殖場の整備
石川県は、平成 27 年 11 月 30 日に開催された「輪島の海女
漁保存振興会」等の機会を捉えて、漁業者と意見交換し、平
成 28 年度に舳倉島海域に整備する予定のサザエ等増殖場(投
石)造成に係る候補区域を選定する。
② 漁獲物の高付加価値化による収入の向上
○ 海女による漁獲物の加工
輪島市では、古くから蒸しアワビや蒸しサザエ等の磯根資
源を使った水産加工品が作られてきたが、近年は漁獲物を原
料として加工業者に供給することが大半となっている。
また、メカブ(ワカメの基部)のように、従来は販売・利
用しなかった部位もあったことから、今後は漁業者自らが水
産加工に取り組み、未利用資源の活用や漁獲物の高付加価値
化による収入の向上を図る。
( 併せて、漁獲圧の一部を低利用の海藻に向けることで、貝
類資源の保護を図る。)
(加工に取り組み、商品化を進める品目)
湯通し塩蔵ワカメ、塩蔵イシモズク、カットカジメ、
蒸しアワビ(H27 より「輪島海女採り蒸しアワビ」として、海
女が舳倉島の塩を使って加工した製品を出荷開始。)、
蒸しサザエ、茹でサザエ
○ 海女採り魚介類ブランド化の推進
漁業者及び漁協は、「輪島海女採りさざえ」・「輪島海女
採りあわび」(平成 21 年 9 月 4 日 石川県漁協が商標登録)
をはじめとする海女採り魚介類のブランド化を推進するため
以下のイベントでPRを実施する。
・平成 27 年 7 月 19 日 輪島あわびまつり
(輪島マリンタウン会場 輪島市)
・平成 27 年 10 月 3,4 日 石川の農林漁業まつり
(石川県産業展示館 金沢市)
・平成 27 年 10 月 3~5 日 輪島の海女漁フェア
(いしかわ百万石物語江戸本店 東京都)

また、平成 27 年 3 月 18 日に「世界農業遺産 未来につなげ
る「能登」の一品」として、県より認定された「海女採りさざ
え」、「海女採りあわび」及び「塩蔵わかめ」を、平成 26 年
10 月に東京銀座にオープンした石川県アンテナショップ「い
しかわ百万石物語・江戸本店」の看板商品として恒常的に、陳
列・販売することで、首都圏の消費者に対してPRし、ブラン
ド化を目指す。
○ 駆除した外敵生物等の有効活用
アワビを食害するため漁業者が駆除したマダコは、小型の
ためほとんど出荷されず、漁業者が自家消費する程度である
が、石川県のいしかわ里山創成ファンド事業の採択を受けて
新たな水産加工品開発に取り組む定置網業者に、通常サイズ
のマダコと同じ魚価水準で出荷することによって収入の向上
を図る。なお、当該ファンド事業の実施業者は、舳倉島のマ
ダコを使ったコロッケやハンバーグのレシピを開発し、「輪
島あわびまつり」や「いしかわの農林漁業まつり」等の催し
に出品している。
駆除したマダコが、通常サイズのマダコと同じ魚価水準で
出荷可能となり、漁業者によるマダコ駆除のインセンティブ
となっている。


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※上記は、水産庁ホームページに掲載の浜プランの内容を転載しています。

団体情報


JF・団体名 石川県漁業協同組合(海女部会)
住所 〒928-0075
石川県輪島市鳳至町下町166
電話番号 0768-22-1485