浜プランの取組地区数
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地区
※2024年3月末時点
浜プランの取組地区数
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※2024年3月末時点
●安心・安全で高品質な水産物の供給
<用宗魚市場の衛生品質管理徹底による水産物の鮮度保持・品質向上、魚価維持・向上>
・ 漁協は、用宗漁港の流通機能高度化を図るために、平成29年度に策定した 「水産物流通
機能高度化対策事業基本計画」 に基づき再整備を実施した用宗魚市場の新たな衛生品質
管理型荷さばき施設 (平成31年3月供用開始) において、「漁港における衛生管理基準」
のレベル2に基づく衛生品質管理の徹底に取り組む。用宗魚市場衛生品質管理協議会のも
と策定 (平成31年3月) した 「衛生管理実施要領 (マニュアル)」 に基づき、水産物の陸揚
げ・搬入から出荷・搬出に至る一貫した衛生品質管理及び流通作業面の効率化により、水産
物の鮮度保持・品質向上による魚価の維持・向上に取り組む。
<海水紫外線殺菌装置の活用による活魚・活貝出荷>
・ 漁協は、用宗魚市場の新たな衛生品質管理型荷さばき施設 (平成31年3月供用開始)
整備事業により、新たに導入した海水紫外線殺菌装置を活用し、小型機船底引き網漁業・一
本釣り漁業・採貝漁業で水揚げされた活魚・活貝(サザエ等)の出荷を実施する。水揚げ後に
紫外線殺菌海水で満たした活魚水槽により、活魚・活貝を陳列し競り売りを実施する。これに
より、鮮度保持・品質向上による魚価の向上に取り組む。
<用宗漁港の製氷・冷蔵施設等の再整備による鮮度保持・品質向上>
・ 漁協は、用宗魚市場の既存の製氷施設の老朽化に起因する諸問題を抱え、さらにしらす
漁の最盛期である夏場に氷の供給力が不足するため、近隣の漁港と連携し氷を補給してい
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る。水産物の鮮度保持・品質向上の取り組みにおける懸念材料となるため、製氷施設再整備
に向けた構想づくりに着手する。
・ 漁協は、静岡市が進めている用宗漁港外周の津波対策のための防潮堤 (胸壁) 及び陸
閘の整備により、影響を受ける漁港の漁協既存施設 (直売・冷蔵・加工) の再編・整備が必
要となる。さらに、直売施設は再編・整備に併せて、既存施設からの拡大の構想もあるため、
これらを勘案のうえ、直売施設再整備による販売量増大に対応が可能な加工施設及び、鮮
度保持・品質向上を可能とする冷蔵施設再整備に着手する。
<魚価の維持・向上、販路拡大>
・ 用宗地区しらす漁業者の任意組合である用宗しらす船びき組合主導のもと、用宗魚市場
における魚価(シラス)の維持・下落防止のため、漁獲量過多の場合には、引き続きプール操
業を行う。具体的には1ヶ統の籠数による漁獲制限や、操業時間の短縮等を行い、魚価の維
持に取り組む。
・ 用宗魚市場の仲買人で構成する用宗魚仲買人水産加工業協同組合の主導のもと、盛漁
期等の漁獲量過多を防ぎ、仲買人の販路拡大による需要量増加を図るため新規バイヤーを
積極的に誘致し、新たな衛生管理型荷さばき所における水産物の衛生品質管理の取り組み
の PR を行い、仲買人と新規バイヤー間の新規取引増加による販路拡大に取り組む。
・ 漁協は、用宗支所の加工施設に新たに導入したブライン凍結により商品化を行った、保存
の効く冷凍生しらすを活用する。この商品を漁協食堂及び直売所において提供・販売するこ
とにより、豊漁時に用宗魚市場より漁協が直接シラスを買い付け、冷凍生シラスをストックす
ることで、不漁時においても漁協食堂及び直売所での生しらす商品の提供・販売を可能と
し、併せて用宗魚市場の買い支えに繋がる取り組みとして実施する。
・ 漁協は、用宗漁港内において漁協直営食堂を運営する。漁協直営の強みを生かした獲れ
たての生シラスや、釜揚げシラス・マグロ等の丼メニューを提供し、周辺地域や遠方からの観
光客のリピーター獲得により、地域水産物の PR を効果的に行うとともに、魚食普及に取り組
む。
<行政や地域との連携による地域水産物のブランド確立・付加価値向上>
・ 漁協は、しずまえ振興協議会に引き続き参画し、静岡市の前浜(駿河区石部~清水区蒲
原)で漁獲される地域水産物の、 「しずまえ鮮魚」 とした普及促進による地域ブランドの確立
を目指し、各種施策や様々な媒体やイベントを通じて市内外へのPR推進を実施する。更なる
PR推進により、「しずまえ鮮魚」の認知度・浸透度を高め、地域ブランドとしての確立及び、地
域水産物の付加価値向上に向けて取り組む。
・ 漁協は、しずまえ振興協議会において立ち上げたアカモクプロジェクトにより、これまで未
利用であった用宗産アカモクの活用・ブランド化のため、各種施策により PR を実施する。ま
た、施策の一つである「美食リレー」として、用宗地区 6 店舗・丸子地区 6 店舗の飲食店にお
いて各店オリジナルのアカモクメニューを期間限定で提供する。
・ 漁協は、静岡市のふるさと納税返礼の地場産品として「しずまえ用宗港しらすセット」を提
供し、市外への用宗シラス及び「しずまえ鮮魚」としての PR・地域ブランド確立に取り組む。
<農水連携の推進>
・ 漁協は、静岡市内のJAしずおか運営のファーマーズマーケット数店舗において、テナント
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出店等の販売形態により、シラス・鮮魚・水産物加工品の販売を実施する。用宗魚市場に水
揚げされるシラスや、鮮魚(底引き網漁獲物及び中央卸売市場において仕入れも実施)を漁
協が直接買い付け、生売り及び加工し販売を実施する。これにより、用宗魚市場の買い支え
及び地域水産物の地産地消・PR に向けて取り組む。
<区画漁業権の活用>
・ 用宗地区青壮年部が主体となり、用宗漁港沖の区画漁業権漁場内の活用によるワカメ・コ
ンブの養殖を実施する。収穫後は漁協直売所や農協のファーマーズマーケットにおいての販
売や、地域の水産物販売業者等への出荷により、地域水産物の地産地消・魚食普及に取り
組む。
<共同漁業権漁場内の未利用海藻(アカモク)の活用>
・ 用宗地区青壮年部が主体となり、用宗地区の共同漁業権漁場内の沿岸海域(駿河区用宗
海岸から石部)において自然植生している、これまで未利用だったアカモクの活用に取り組
む。静岡県水産・海洋技術研究所の指導を仰ぎながら、植生状況を確認のうえ枯渇を防ぐた
め 2 月から 3 月の 1 週間程度の期間において、資源管理に留意した漁獲を実施する。漁獲
後は青壮年部が加工のうえ、清水漁協用宗支所直売所における販売及び、仲買業者への販
売を実施する。
●消費者への漁業と親しむ機会の提供、地域水産物 PR・魚食普及
<体験型事業の実施>
・ 漁協・漁業者・静岡市・県漁連で構成する清水お魚ふれあい事業実行委員会は、体験型事
業の「清水お魚ふれあい事業」を実施する。平成15年より実施している、ふれあい事業にお
ける、しらす漁見学を通じ、親子で漁業を身近に親しむ機会を提供する。これにより、地域漁
業・水産物への知識や理解を深めてもらい、しらす漁見学後には、獲れたて生シラスの試食
会を実施し、新鮮な水産物の美味しさを PR することで魚食普及に取り組む。
<魚食普及及び地域活性化につながるイベントの開催>
・ 漁協・漁業者・用宗魚仲買人組合で構成する用宗漁港まつり実行委員会は、毎年春に「用
宗漁港まつり」を開催する。模擬せり、生しらす即売、体験乗船等の実施により、市内外から
約5万人を見込む多くの来場者に対して、シラス等地域水産物の PR を効果的に行うととも
に、漁港や漁業を身近に感じてもらい、漁業による地域活性化のもと魚食普及に取り組む。
<地域イベントへの積極的な出店>
・ 漁協又は漁協青壮年部は、毎年参加している「JAしみずアグリフェスタ」「清水港マグロま
つり」「産業フェアしずおか」等、漁業のみならず、市内各産業が連携するイベントに積極的に
参加し、水産物販売や子供向けゲーム等の実施により、地域漁業と「しずまえ鮮魚」の PR を
効果的に行うとともに、魚食普及に取り組む。
●漁場及び資源保護による漁業経営の基盤強化
<漁場利用協定による漁場保全>
・清水地区漁業者は、 清水地区一本釣り漁業者の任意組合である清水漁協一本づり組合
主導のもと、地域の遊漁船業登録船及びプレジャーボート所属団体との間で締結している清
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水地区漁場利用協定に基づく操業ルール(アンカー釣り禁止区域の設定、操業時の道具数、
操業期間・時間等の制限等)の順守により、漁場保全及び水産資源保全に取り組む。
<繁殖保護活動(放流事業)による資源保護・増大>
・ 漁協及び漁業者は、漁協の放流事業において、清水地区 (ヒラメ・クロダイ) ・ 用宗地区
(ヒラメ・アワビ) それぞれで放流を実施する。放流事業の実施により、各地区の漁場保全及
び水産資源保全・増大に取り組む。また、漁業者自らが栽培漁業や資源管理等に積極的に取
り組むことにより、資源の増大とその意識づけを図る。
・ 静岡県内中部地区の漁協・市・水産団体で構成する中部地域栽培漁業推進協議会は、漁
業者とも協力し「中部地域栽培漁業推進協議会事業」を実施する。具体的には、事業関係者
が協力し、マダイの中間育成から放流までを実施する。中間育成後に各地区漁業者の協力
のもと各地区に放流を行い、漁場保全及び水産資源保全・増大に取り組む。
JF・団体名 | 清水漁業協同組合 |
住所 | 〒424-0823 静岡県静岡市清水区島崎町149-40 |
電話番号 | 054-352-5044 |
「浜の活力再生プラン」(通称「浜プラン」)は、2014年に始まった、水産業の活性化のための改革の取組です。地域によってさまざまに異なる水産業・漁業を振興させることを目指して、それぞれの漁村や地域(=「浜」)の現状に合わせて考えられた取組計画を「浜プラン」と呼びます。
浜プランは、漁業者や市町村を中心に組織された「地域水産業再生委員会」が、課題・計画・目標を見据えて立案します。
その大目標は、「漁業所得の10%アップ」。収入を向上させる取組、コストを削減する取組など、多種多様な具体的なプランが実践されています。
浜ごとに策定される浜プラン。浜の数だけ課題があり、取組が行われています。大きくは以下のような取組が全国の浜で取組まれています。
<収入向上の取組>
高鮮度出荷・加工品開発、直販・輸出など
<コスト削減の取組>
省エネ機器の導入・協業化・船底清掃の取組実施など
浜プランは、「地域活性化のための処方箋」です。
各地域が抱える課題に対し、漁業者と市町村がタッグを組んで自ら考えた解決策を実践することに、浜プランの本質があります。漁業や水産業の改革によって地域全体を元気にすること、「地域創生」に貢献することが、それぞれの浜プランの役割です。
付加価値向上 | 生産・流通 | 外食・観光 | 消費拡大 | 計 | 参考 各地の浜プラン | |
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北海道地区 | 32 | 16 | 7 | 33 | 北海道 | |
東北地区 | 62 | 31 | 3 | 22 | 青森県、岩手県、宮城県、秋田県 山形県、福島県 | |
関東地区 | 70 | 40 | 16 | 13 | 茨城県、千葉県、東京都、神奈川県 | |
北陸地区 | 24 | 12 | 4 | 19 | 新潟県、富山県、石川県、福井県 | |
東海地区 | 23 | 19 | 13 | 14 | 岐阜県、静岡県、愛知県、三重県 | |
近畿地区 | 30 | 11 | 10 | 33 | 滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県(日本海側)、 兵庫県(瀬戸内海側)、和歌山県 | |
中国地区 | 32 | 10 | 15 | 44 | 鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県 | |
四国地区 | 40 | 53 | 5 | 75 | 徳島県、香川県、愛媛県、高知県 | |
九州・沖縄地区 | 73 | 59 | 41 | 67 | 福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県 | |
計 |