浜プランの取組地区数
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地区
※2023年3月末時点
浜プランの取組地区数
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※2023年3月末時点
1.魚価向上と販路及び消費拡大 ・活魚及び活締め出荷増大による魚価向上 大型定置網漁業者は、漁業構造改革総合対策事業により導入した省エネ機器を搭載し、作業性の良いフラットデッキや断熱式大型活魚水槽を有する改革型漁船と、目合いが大きく作業性と漁獲性の高い改良型定置網の導入による効率的な漁獲と陸揚げにより、シロイカ(ケンサキイカ)を漁場から活かして持ち帰り、活イカ出荷量を増加させる。また、タイ類やカワハギ類等の活魚出荷量を増大させるとともに、マアジ等を陸揚げ直後に活締め処理することによる鮮度保持に取り組み、より高鮮度での出荷を図る。
・新技術導入や加工業者との連携による付加価値向上 沿岸漁業者全員、但馬漁協及び浜坂漁協は、プロトン凍結機等を活用したイカ類をはじめとする高鮮度水産物の出荷の拡大を検討するとともに、地元水産加工業者等と連携して、プロトン凍結機等を活用した新たな商品の開発等についても検討する。(1年に商品1つ開発検討) ・量販店と連携した販路拡大 沿岸漁業者全員、但馬漁協及び浜坂漁協は、兵庫県漁業協同組合連合会と連携し、アカイカやイワガキ、トビウオ等の地域の特徴ある水産物について、イオンやコープこうべ等の大消費地の量販店において積極的な販売を促進するとともに、県漁連が指導・連携して但馬の魚の魅力をPRする販売推進員の配置や直接取引による積極的な販売を推進するとともに、安定的な出荷体制と低コスト流通体制について検討する。また、漁業者や漁協女性部は、コープこうべが消費者を対象に実施する「生産者との交流会」においてアカイカやスルメイカ、シロイカ、ブリ類等の主要漁獲物について紹介して普及を図るとともに、「クッキングサポーター研修会」「魚食を推進する会」において調理方法や美味しさを啓発し、消費拡大を推進する。
更に、但馬及び浜坂漁協は量販店が求める量産体制整備や消費者が求める高度な衛生管理に対応する新しい水産物商品のための加工、冷凍及び作業施設の整備、更新について検討する。
・外食産業への販路拡大沿岸漁業者全員、但馬及び浜坂漁協は兵庫県と「県産品活用と知名度向上連携協定」を結び、県産品を使ったメニュー開発や県産品の県内外でのPRに取り組むキリンビールや兵庫県漁業協同組合連合会及び地元加工業者の流通販売ルートを活用して、都市部のレストランや外食産業に対するアカイカやスルメイカ、シロイカ、ブリ類等の主要漁獲物の普及をすすめ、知名度の向上を図る。
・水産物で観光客を呼び込む地域作り沿岸漁業者全員、但馬漁協及び浜坂漁協は、活イカやマアジ、キジハタ等の地魚を用いたメニューの積極的な使用を働きかけるとともに、地元観光業界とタイアップしたPR活動により、特に夏季における都市部からの観光客が訪れる魅力的な地域作りについて検討を進める。
・漁協青壮年部及び女性部による魚食普及若手漁業者で組織された漁協青壮年部は、但馬及び浜坂漁協と協力し、地域の小学生及び保護者を対象に漁業体験や地魚を用いた料理教室等を行う水産少年教室を積極的に実施する。また、漁協女性部は漁業者と協力し、食育活動団体等を対象とした地魚を用いた料理教室を開催し、地域における魚食普及を推進し、地元水産物の消費拡大を図る。
・新規養殖技術開発と高度衛生管理による付加価値化沿岸漁業者、但馬漁協及び浜坂漁協は、沿岸の静穏海域を利用してイワガキ等二枚貝の垂下式養殖、畜養肥育技術の開発検討を行う。
また、イワガキの紫外線殺菌海水等を使用して食中毒原因微生物を浄化処理した高度衛生管理により、生食出荷等の付加価値化を推進する。
2.資源管理の推進 ・栽培漁業推進による資源の底上げ 沿岸漁業者全員、但馬漁協及び浜坂漁協は、兵庫県や地元行政と協力し、マダイ・ヒラメ、キジハタ等の種苗放流を継続し、栽培漁業を推進すると共に、資源の底上げを図る。
・休漁実施による資源の維持増大 沿岸漁業者全員は、資源管理計画に基づく休漁や自主的に定めた統一休漁日を確実に実行し、安定的な水揚げが維持できるよう資源の維持増大を推進する。
3.漁業の担い手育成と確保 ・漁師塾の実施による漁業技術の高度化 但馬漁協及び浜坂漁協は、沖合底びき網漁業を引退する漁業者及び休漁期の沖合底びき網漁業等の船員等に対し、沿岸漁業の熟練漁業者による操業技術を伝授する「漁師塾」の開設について検討する。
・漁業構造改革総合対策事業による安定した経営の転換 但馬及び浜坂漁協は漁業構造改革総合対策事業の実証事業により得られた成果や課題を他の沿岸漁業経営体に普及推進することにより漁業所得の向上や代船健造を推進する。
JF・団体名 | 但馬漁業協同組合(但馬沿岸漁業部会) |
住所 | 〒699-6543 兵庫県美方郡香美町香住区若松747 |
電話番号 | 0796-36-1331 |
「浜の活力再生プラン」(通称「浜プラン」)は、2014年に始まった、水産業の活性化のための改革の取組です。地域によってさまざまに異なる水産業・漁業を振興させることを目指して、それぞれの漁村や地域(=「浜」)の現状に合わせて考えられた取組計画を「浜プラン」と呼びます。
浜プランは、漁業者や市町村を中心に組織された「地域水産業再生委員会」が、課題・計画・目標を見据えて立案します。
その大目標は、「漁業所得の10%アップ」。収入を向上させる取組、コストを削減する取組など、多種多様な具体的なプランが実践されています。
浜ごとに策定される浜プラン。浜の数だけ課題があり、取組が行われています。大きくは以下のような取組が全国の浜で取組まれています。
<収入向上の取組>
高鮮度出荷・加工品開発、直販・輸出など
<コスト削減の取組>
省エネ機器の導入・協業化・船底清掃の取組実施など
浜プランは、「地域活性化のための処方箋」です。
各地域が抱える課題に対し、漁業者と市町村がタッグを組んで自ら考えた解決策を実践することに、浜プランの本質があります。漁業や水産業の改革によって地域全体を元気にすること、「地域創生」に貢献することが、それぞれの浜プランの役割です。
付加価値向上 | 生産・流通 | 外食・観光 | 消費拡大 | 計 | 参考 各地の浜プラン | |
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北海道地区 | 32 | 16 | 7 | 33 | 北海道 | |
東北地区 | 62 | 31 | 3 | 22 | 青森県、岩手県、宮城県、秋田県 山形県、福島県 | |
関東地区 | 70 | 40 | 16 | 13 | 茨城県、千葉県、東京都、神奈川県 | |
北陸地区 | 24 | 12 | 4 | 19 | 新潟県、富山県、石川県、福井県 | |
東海地区 | 23 | 19 | 13 | 14 | 岐阜県、静岡県、愛知県、三重県 | |
近畿地区 | 30 | 11 | 10 | 33 | 滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県(日本海側)、 兵庫県(瀬戸内海側)、和歌山県 | |
中国地区 | 32 | 10 | 15 | 44 | 鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県 | |
四国地区 | 40 | 53 | 5 | 75 | 徳島県、香川県、愛媛県、高知県 | |
九州・沖縄地区 | 73 | 59 | 41 | 67 | 福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県 | |
計 |