浜プランの取組地区数※2024年3月末時点
5 8 8 地区 ※2024年3月末時点
①漁獲物の品質向上
漁船漁業者(ノリ・ワカメ養殖漁業者を除く)は、以下のとおり操業時間の短縮や冷
却方法を改善し、ハモやスズキ、マダイ、マダコ等活魚のロス(死魚)の削減やサワラ
やアカシタ、イカ類等鮮魚の鮮度保持など漁獲物の品質向上に取り組むことにより
魚価の向上に努める。
小型底びき網漁業13経営体は、16時としていた帰港時間を14時30分に早め
る。
漁業権内で操業する建網、たこつぼ、定置漁業等74経営体は、帰港時間を14
時から12時30分に早める。
流網漁業66経営体は、網揚時間を21時から19時に、帰港時間を5時から0時に
早める。
操業時間の短縮、帰港時間を早めることで、活魚については、狭小な漁船の生簀
から活力の高いうちに荷さばき所内活魚水槽へ移送することにより生残率を高めるこ
とが期待でき、鮮魚では、漁獲後、荷さばき所内冷蔵庫への搬入が早められ、落札
業者が引き取るまでの間、品温を低温で一定に保持することが可能となることから、
漁獲物の品質向上につなげられる。
漁船漁業者全員は、漁協が平成26年に導入した三日月形アイス製氷機を活用
することにより、従来使用していた角氷による冷却に比べ、漁獲物の冷却効率の向
上や漁獲物品温のムラを抑制し、品質の向上に努める。
※三日月形アイス製氷機は、氷の形状を3~4cm程度の小粒の半円形とすること
で、漁獲物への接触面積を広くし冷却効率の向上や品温のムラを抑制することが
できるとともに、丸い形状の氷で魚体への傷が軽減できることが特徴となってい
る。
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②サワラの消費拡大
漁協は、高性能冷凍機(プロトン凍結機)を利用し、さわら流網漁業者40経営体や
五色町内加工業者と連携し、水揚げ直後の高鮮度のサワラを鮮度の良いまま冷凍
保存して生食用に安定供給することにより、サワラの消費拡大を図り、魚価の向上に
努める。
※高性能冷凍機(プロトン凍結機)は、均等磁束密度環境と電磁波発信環境、冷風
をハイブリッドしたフリーザーで、凍結時に氷核を多数生成し、小さな氷結晶を作
ることで食品の細胞を壊さず凍結することができ、結果として、解凍時にドリップ量
を低下させることができるフリーザーである。
③地元水産物の消費拡大
淡路島サワラ食文化協議会の取組を契機として、漁協・漁業者が地元の仲買人、
加工業者、商店街、料理店、民宿等と連携し、水産祭り等イベント開催によるPR活
動、新商品の開発、朝市等への参加や、学校給食への提供などによる地元での普
及活動を通して地元水産物全体の消費拡大に取り組む。また、県漁連や県と連携し
て、神戸など近接する消費地でPR活動に取り組むことにより魚価の向上に努める。
④漁場環境の保全と資源量の増大
漁業者全員が海底耕耘、ため池のかいぼり等、漁場環境の保全にかかる活動を推
進する。また、栽培漁業や資源管理等に積極的に取り組むことにより資源の増大を
図る。
「浜の活力再生プラン」(通称「浜プラン」)は、2014年に始まった、水産業の活性化のための改革の取組です。地域によってさまざまに異なる水産業・漁業を振興させることを目指して、それぞれの漁村や地域(=「浜」)の現状に合わせて考えられた取組計画を「浜プラン」と呼びます。
浜プランは、漁業者や市町村を中心に組織された「地域水産業再生委員会」が、課題・計画・目標を見据えて立案します。
その大目標は、「漁業所得の10%アップ」。収入を向上させる取組、コストを削減する取組など、多種多様な具体的なプランが実践されています。
浜ごとに策定される浜プラン。浜の数だけ課題があり、取組が行われています。大きくは以下のような取組が全国の浜で取組まれています。
<収入向上の取組>
高鮮度出荷・加工品開発、直販・輸出など
<コスト削減の取組>
省エネ機器の導入・協業化・船底清掃の取組実施など
浜プランは、「地域活性化のための処方箋」です。
各地域が抱える課題に対し、漁業者と市町村がタッグを組んで自ら考えた解決策を実践することに、浜プランの本質があります。漁業や水産業の改革によって地域全体を元気にすること、「地域創生」に貢献することが、それぞれの浜プランの役割です。
付加価値向上 | 生産・流通 | 外食・観光 | 消費拡大 | 計 | 参考 各地の浜プラン | |
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北海道地区 | 32 | 16 | 7 | 33 | 北海道 | |
東北地区 | 62 | 31 | 3 | 22 | 青森県、岩手県、宮城県、秋田県 山形県、福島県 | |
関東地区 | 70 | 40 | 16 | 13 | 茨城県、千葉県、東京都、神奈川県 | |
北陸地区 | 24 | 12 | 4 | 19 | 新潟県、富山県、石川県、福井県 | |
東海地区 | 23 | 19 | 13 | 14 | 岐阜県、静岡県、愛知県、三重県 | |
近畿地区 | 30 | 11 | 10 | 33 | 滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県(日本海側)、 兵庫県(瀬戸内海側)、和歌山県 | |
中国地区 | 32 | 10 | 15 | 44 | 鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県 | |
四国地区 | 40 | 53 | 5 | 75 | 徳島県、香川県、愛媛県、高知県 | |
九州・沖縄地区 | 73 | 59 | 41 | 67 | 福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県 | |
計 |