浜プランの取組地区数
5
8
8
地区
※2024年3月末時点
浜プランの取組地区数
5
8
8
地区
※2024年3月末時点
(1)水産物の取扱高度化と養殖魚のブランド化等の促進
1 年目は、再生委員会が、全漁業者・養殖業者に出荷時の漁獲物・生産物の取扱
いの改善による単価向上に向けた取り組み方法(適切な施氷や丁寧な箱詰め、各浜
での出荷の際の神経〆、出荷の際の高鮮度・衛生管理への配慮等)を周知し、体制
を整える準備期間とする。
また、養殖魚については、再生委員会の指導のもと、ニーズに応じた魚体サイズ
の生産、柑橘類の副産物などを混ぜ込んだ飼料で育てる柑橘系養殖魚生産およびそ
れらの積極的なブランド化・販路の拡大等を通じた単価の向上により、漁業所得の
向上に結び付ける体制を整える。
(2)未利用魚・低価格魚の加工品開発・販売
「八幡浜雑魚出世街道プロジェクト」とも連携しながら、小型機船底びき網(69
人)や一本釣り(424 人)・延縄(36 人)、採介藻漁業(578 人)などで漁獲される
小型のシログチ、小型のカニ(フタホシイシガニ等)、小型のエビ(イズミエビ)、
未利用海藻(アカモク)など低単価又は市場価格がつかない水産物について、漁協
加工場の活用などにより付加価値化加工を行うことで、単価の向上を通じた漁業所
得の拡大につなげていく。1 年目は、対象漁業漁業者の 2.5%に当たる 28 人が、上
記の取り組みを実践する。
(3)高齢者対応のソフト食及び制限食(塩分やカロリー)の開発・販売検討
機船船びき網漁業者(25 人)の一部が、再生委員会の技術指導のもと、漁協加工
場を活用し、シラスを原材料としたソフトで低塩分等の高齢者用制限食加工品の研
究開発を行い、県内を主体に高齢者施設等への販路を拡大の体制づくりを継続して
(その3)
検討する。
(4)有害生物(アイゴ等)を活用した加工品の開発・販売
漁獲対象漁業者である小型機船底びき網(69 人)、小型定置網(10 人)の計 79 人が、
再生委員会の技術指導のもと、単価が極端に低いか市場価格がつかないアイゴ(現
状の市場価格 50 円/kg 程度)、ナルトビエイ(市場価格 0 円)について、それぞれ
の魚種の特性に応じた加工品の開発・販売を促進することで、単価の向上・創出を
図り、漁業所得向上に結び付けていく。
1 年目は、対象漁業漁業者の 2.5%に当たる 4 人が、上記のような取り組みを実践
する。
(5)学校給食への食材提供
再生委員会は、漁協加工場を活用し、現在実施中の学校給食用食材提供活動を価
格に見合う範囲で継続し、地場水産物の良さを地元の子供たちに理解してもらい、
中長期的な魚食普及に結び付けていく活動を継続する。
(6)小中学校の料理教室、漁業体験を通じた魚食普及の推進
地場水産物の学校給食への食材提供と併せて、再生委員会は、漁協加工場職員や
漁業者ボランティア、漁協女性部等の協力を得ながら、地場魚介類を使った料理教
室や漁業・養殖体験学習に積極的に取り組むことで、子供たちの地元漁業への関心
を高めるとともに、中長期的な漁業後継者育成と魚食普及の促進に結びつけていく。
(7)漁業資源の保護及び増大(※アワビ種苗の安定生産・供給による漁協管内アワ
ビ資源の維持・培養)
漁業者グループが、海藻(ヒジキ・天草)の種苗育成や母藻の添加、付着器の設
置等により、沿岸域に水産生物の生息場として重要な藻場の造成を図るとともに、
アワビ種苗生産施設(平成 28 年 9 月稼働開始)で生産するアワビ種苗を、漁協管内に
安定的に放流することにより、アワビ資源の維持・培養を図る。
(8)魚類養殖業の持続可能な環境整備
漁協の魚病研究室による赤潮・水温・水質等の検査等の取組みを維持し、得られ
た結果を漁業者へ即時連絡することで養殖におけるリスクを軽減する。また、若手
魚類養殖後継者が中心となり、低魚粉・低価格の配合飼料を使用した養殖魚の成長
率・生残率等の研究を行うための試験的取り組みを行う。
(9)漁師民宿・漁師レストランの開設
NPO 法人佐田岬ツーリズム協会や八幡浜市、西予市、伊方町及び各観光協会、西
予市の海の駅、意欲ある漁業者個人などが協働して、漁家民宿の可能性や青年部、
女性部と漁家民宿(食や漁業体験サービスの提供)の連携、適地における漁師レス
トランの開設、市場見学体験の拡充などを通じた漁業所得の向上の可能性について
継続的な検討を行う。
(10)愛媛県水産研究センターと連携したイワシ類の孵化場整備の可能性検討
国際的にちりめんやいりこ等小型イワシの大量漁獲に対する批判の声もあり、イ
ワシ類の人工孵化及び孵化場整備の可能性について、漁協及び漁業者有志が愛媛県
水産研究センターと連携して研究・協議する場を立ち上げる。
JF・団体名 | 八幡浜漁業協同組合 |
住所 | 〒796-0088 愛媛県八幡浜市大黒町5丁目1522-18 |
電話番号 | 0894-22-2811 |
「浜の活力再生プラン」(通称「浜プラン」)は、2014年に始まった、水産業の活性化のための改革の取組です。地域によってさまざまに異なる水産業・漁業を振興させることを目指して、それぞれの漁村や地域(=「浜」)の現状に合わせて考えられた取組計画を「浜プラン」と呼びます。
浜プランは、漁業者や市町村を中心に組織された「地域水産業再生委員会」が、課題・計画・目標を見据えて立案します。
その大目標は、「漁業所得の10%アップ」。収入を向上させる取組、コストを削減する取組など、多種多様な具体的なプランが実践されています。
浜ごとに策定される浜プラン。浜の数だけ課題があり、取組が行われています。大きくは以下のような取組が全国の浜で取組まれています。
<収入向上の取組>
高鮮度出荷・加工品開発、直販・輸出など
<コスト削減の取組>
省エネ機器の導入・協業化・船底清掃の取組実施など
浜プランは、「地域活性化のための処方箋」です。
各地域が抱える課題に対し、漁業者と市町村がタッグを組んで自ら考えた解決策を実践することに、浜プランの本質があります。漁業や水産業の改革によって地域全体を元気にすること、「地域創生」に貢献することが、それぞれの浜プランの役割です。
付加価値向上 | 生産・流通 | 外食・観光 | 消費拡大 | 計 | 参考 各地の浜プラン | |
---|---|---|---|---|---|---|
北海道地区 | 32 | 16 | 7 | 33 | 北海道 | |
東北地区 | 62 | 31 | 3 | 22 | 青森県、岩手県、宮城県、秋田県 山形県、福島県 | |
関東地区 | 70 | 40 | 16 | 13 | 茨城県、千葉県、東京都、神奈川県 | |
北陸地区 | 24 | 12 | 4 | 19 | 新潟県、富山県、石川県、福井県 | |
東海地区 | 23 | 19 | 13 | 14 | 岐阜県、静岡県、愛知県、三重県 | |
近畿地区 | 30 | 11 | 10 | 33 | 滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県(日本海側)、 兵庫県(瀬戸内海側)、和歌山県 | |
中国地区 | 32 | 10 | 15 | 44 | 鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県 | |
四国地区 | 40 | 53 | 5 | 75 | 徳島県、香川県、愛媛県、高知県 | |
九州・沖縄地区 | 73 | 59 | 41 | 67 | 福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県 | |
計 |