船泊地区地域水産業再生委員会 | 船泊漁業協同組合、礼文町

船泊地区地域水産業再生委員会浜プラン取組概要

第3期(令和6~10年度)

再生委員会の構成員

船泊漁業協同組合、礼文町

対象となる漁業の種類

ウニ漁業、コンブ漁業、コンブ養殖漁業、ホッケ刺網漁業、 ナマコ桁曳網漁業、その他兼業(アワビ漁業 他)

漁業収入向上の取組

漁業者及び漁協は、ウニ・コンブ・ナマコ等の資源管理や藻場回復、高水温対策、種苗放流を推進するとともに、鮮度・衛生管理の強化、加工品開発や販路拡大による高付加価値化に取り組み、水産資源の増大と漁業所得の向上を図る。

コスト削減の取組

全漁業者及び漁協は、減速航行や船底・プロペラ清掃、省エネ機器・省エネ型漁船等の導入による燃油消費量の削減を推進するとともに、海獣被害対策や選別作業の効率化による経費削減を図り、低コスト操業と漁業経営の安定化に取り組む。

漁村活性化の取組

漁協及び礼文町は、関係機関と連携して就業支援フェアへの参加や新規就業者対策を推進し、担い手の確保・定着に努めるとともに、青年部活動の支援を通じて若手漁業者の育成を図り、持続可能な地域漁業の発展に取り組む。

浜プランの取組内容

漁業収入向上のための取組

 ウニ漁業者184名は、ウニ・ノナ漁場における害敵駆除(ヒトデ等)を自主的に行う(必要に応じ藻場回復を目的とした岩盤清掃などの対策を実施)とともに、その後のモニタリングを実施する。ウニ・ノナが高密度となっている漁場にあっては、上述の対策により回復した漁場を含め海藻等餌資源の豊富な好漁場への移植放流を実施することで、ウニの成長を促進し、効率的な資源増大を図る。なお、ウニ移植を行った藻場海域でも、ウニの過密化により藻場が荒廃しないよう、適正な密度管理に努める。また、集荷所において海水殺菌装置を整備し、冷却した殺菌海水をウニ保管時に使用してHACCP認定工場にて処理することで、衛生管理と鮮度保持等の徹底を図る。
 天然のリシリコンブは、通常、1年生コンブが生長し過ぎる前に海水温の低下により葉枯れし2年生コンブに再生(移行)されることで漁獲対象となるが、近年の海水温の上昇等により2年生コンブへの移行時期が遅れ1年生コンブが大きく生長し過ぎるため2年生コンブに移行せず、最終的に枯れてしまい、漁獲対象とならないことが問題となっている。また、海水温が17度を超えると、コンブの葉にネクイムシが多く混入し、等級を下げざるを得ない状況になっている。このことから、コンブ漁業者184名と漁協は、試験研究機関や水産技術普及指導所の協力を得て水温調査のほか高水温下においても繁茂しているリシリコンブ漁場の生息状況等の調査を実施することで、その調査結果を踏まえ、高水温にも適応可能な母藻の散布などの対策について実証実験等を進める。一方、漁業者と漁協はコンブ漁場の拡大を図るべく、北海道に対し囲い礁の整備促進を要請するとともに、モニタリング調査を計画的に実施し、必要に応じ、荒廃漁場や疲弊した漁場の雑海藻駆除や実証試験を図ることで今後の資源増大を図る。
養殖コンブについても、1年生コンブが大きく生長すると2年生コンブへの再生率が低下することから、コンブ養殖漁業者12名と漁協は、採苗後の養成綱を2ヶ月ほど通常の水深(4~5m)より深く(15m)垂下させ、生育途中の新葉部をカットする擦り作業等を行うことにより1年生コンブの生長を制御している。しかし、近年の海水温の上昇により2年生コンブへの移行時期が遅れるため採苗ができない、または1年生コンブが生長しすぎることにより種綱から脱落してしまうなどの被害が増えていることから、試験研究機関や水産技術普及指導所の協力を得て、水温やリシリコンブの生育状況調査を実施することとし、その調査結果を踏まえ、実証実験を進める。また、これまで各漁業者個人の経験により判断していた採苗時期や擦り作業の適期(適温)の設定等について、養殖事業の効率かつ確実な実施が行えるよう、水産技術普及指導所と連携しながら共同で知見を収集し、マニュアル化に取り組む。
 ホッケ刺網漁業者42名は、北海道庁に対し魚礁の整備促進を要請するとともに、日揚げ操業を原則として、必要に応じ漁船の魚倉に施氷し運搬するなど冷却効果を高めることで、水揚げ後出荷までの低温管理(5℃)を徹底する。加えて、消費地飲食店等のニーズを受け、各サイズ区分の大きさのバラツキや出荷漁業者間の不統一を解消するため、ホッケ選別機を使用し、品質やサイズの統一化を図り、今後も付加価値向上に取り組む。
 ナマコ桁曳網漁業者17名と漁協は、水産技術普及指導所の協力のもと資源量調査を実施し、調査結果を基に漁獲許容量の設定や稚ナマコの保護のため独自に採捕自粛サイズ(120グラム)の設定と再放流、産卵期の自主禁漁期間の設定などに取り組むとともに、沖合での選別を徹底することで、傷ナマコの再放流により出荷するナマコの品質向上に取り組む。また、漁獲したナマコは保冷ボックスに素早く収納し、十分に施氷を行うなど鮮度保持に努める。さらに、将来にわたり安定した漁獲量の確保を図るため、漁港内におけるナマコ浮遊幼生の天然種苗施設の増設を行い人工種苗の放流試験を継続する。
 全漁業者と漁協は、全ての漁業種類を対象に水揚げ後出荷までの衛生管理や低温管理を徹底するため海水殺菌装置の整備や施氷方法の統一化を図り、漁獲物を高鮮度出荷できる統一的な出荷体制を構築する。加えて、離島であるが故の流通体制における不利を克服し高鮮度の魚介類を用いた新たな加工品開発に努める。また、礼文島は「最北端の島」であり、毎年多くの観光客が訪れることから、漁協自営の食堂・パンフレット販売・ネット販売において販路拡大を目指す。
 全漁業者及び漁協と礼文町は、商工関係団体等と連携し、「礼文町水産加工振興協議会」が定める販売戦略に基づき、町内や道外で開催されるイベントにおいて宣伝活動を行うとともに、消費者との交流事業を通して、安心で安全な水産物を生産していることをアピールし、消費者に信頼される産地として魅力を発信していくとこにより、水産物の付加価値向上と魚価の向上を目指す。

漁業コスト削減のための取組

・全漁業者は、減速航行や船底・プロペラの清掃を行うことにより燃油消費量の削減を図る。
・全漁業者及び漁協は、近年のトド等海獣による食害や漁具の破損を減少させるため、海獣の駆除や追い払いの強化、来遊情報の把握と適切な情報提供にり組む。
・ホッケ刺網漁業者は、ホッケ選別機を利用して人件費の削減を図る。
・省エネ機器、省エネ型漁船、漁具等近代化設備の導入、低コスト操業の推進に取り組む。

漁村の活性化のための取組

・漁協と礼文町が主体となって設立した「礼文町産地協議会」において、新規就業者対策の検討を行う。また、北海道漁業就業支援協議会等が開催する就業支援フェアに参加し、2名以上の担い手確保に努める。
・若手漁業者の育成を推進するための漁協青年部等の活動を支援する。


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