浜プランの取組地区数
5
8
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地区
※2024年3月末時点
浜プランの取組地区数
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地区
※2024年3月末時点
愛媛県漁業協同組合 弓削支所・魚島支所・岩城生名支所
上島地区地域水産業再生委員会
目次
魚島(うおしま)は上島の中でも人口132人ほどの小さい島で、自然豊かでヒラメの一種であるデベラ漁が有名だ。港に広がるデベラ干しの風景は冬の風物詩となっている。また、タコ壺漁も盛んで、春と秋には港にたくさんのタコ壺が並ぶ、島ならではの風景が観られる。しかし、漁業以外の産業がほとんどなく、1965年に世帯数285 世帯、人口1,049人であったものが、今では、87世帯、132人にまで減少している。その唯一の産業である漁業も、魚島漁業の特徴である「少量多魚種」で、まとまった数量が必要な大型店との契約や大きさをそろえての市場への出荷は難しく、離島ゆえの輸送代にも苦しんでいた。そんな中、若手漁師が現状を打破する為に一念発起。触発されて、昭和37年に結成され3人しかいなかった漁協の女性部にも少しずつ人が参加するようになり、8人体制へ。魚島の存亡がかかった取組が始まった。 |
女性をターゲットにした、今まであまり食べたことのない、おしゃれでインパクトのある商品を開発しようというコンセプトを掲げ、2016年8 月に愛媛県が主催する商品開発ワークショップに参加したという。そこで、松山市の済美高校の生徒と交流することができ、大いに刺激を受け、魚島産の5 種類の貝を使った「魚島クラムチャウダー」や魚島で安定的に獲れる「魚島のたこ」をブランド化。「蛸としめじのアヒージョ」という新しいメニューを完成させた。このアヒージョは、経済産業省の日本が誇る優れた地方産品の500商材を経済産業省が世界に発信する「The Wonder 500」に選定される。その翌年、平均年齢17 歳と68 歳という年齢差をものともせず、「時代をつくるのは女性と女子高生だ」という団結心のもと、済美高校の生徒たちたちと新たな加工品の共同開発をスタートさせた。その後、試行錯誤を繰り返し、「魚島梅たころっけ」を開発。地元の祭りや百貨店などでも販売。メディアにも取り上げられ、知名度アップにもつながった。 |
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「浜の活力再生プラン」(通称「浜プラン」)は、2014年に始まった、水産業の活性化のための改革の取組です。地域によってさまざまに異なる水産業・漁業を振興させることを目指して、それぞれの漁村や地域(=「浜」)の現状に合わせて考えられた取組計画を「浜プラン」と呼びます。
浜プランは、漁業者や市町村を中心に組織された「地域水産業再生委員会」が、課題・計画・目標を見据えて立案します。
その大目標は、「漁業所得の10%アップ」。収入を向上させる取組、コストを削減する取組など、多種多様な具体的なプランが実践されています。
浜ごとに策定される浜プラン。浜の数だけ課題があり、取組が行われています。大きくは以下のような取組が全国の浜で取組まれています。
<収入向上の取組>
高鮮度出荷・加工品開発、直販・輸出など
<コスト削減の取組>
省エネ機器の導入・協業化・船底清掃の取組実施など
浜プランは、「地域活性化のための処方箋」です。
各地域が抱える課題に対し、漁業者と市町村がタッグを組んで自ら考えた解決策を実践することに、浜プランの本質があります。漁業や水産業の改革によって地域全体を元気にすること、「地域創生」に貢献することが、それぞれの浜プランの役割です。
付加価値向上 | 生産・流通 | 外食・観光 | 消費拡大 | 計 | 参考 各地の浜プラン | |
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北海道地区 | 32 | 16 | 7 | 33 | 北海道 | |
東北地区 | 62 | 31 | 3 | 22 | 青森県、岩手県、宮城県、秋田県 山形県、福島県 | |
関東地区 | 70 | 40 | 16 | 13 | 茨城県、千葉県、東京都、神奈川県 | |
北陸地区 | 24 | 12 | 4 | 19 | 新潟県、富山県、石川県、福井県 | |
東海地区 | 23 | 19 | 13 | 14 | 岐阜県、静岡県、愛知県、三重県 | |
近畿地区 | 30 | 11 | 10 | 33 | 滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県(日本海側)、 兵庫県(瀬戸内海側)、和歌山県 | |
中国地区 | 32 | 10 | 15 | 44 | 鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県 | |
四国地区 | 40 | 53 | 5 | 75 | 徳島県、香川県、愛媛県、高知県 | |
九州・沖縄地区 | 73 | 59 | 41 | 67 | 福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県 | |
計 |