秋田県漁業協同組合（八峰町地区）

①産地市場の衛生管理高度化及び市場業務の効率化による魚価の向上
漁業協同組合は、市場業務の効率化を図るため、八森市場と岩館市場を八森市場に一元化するとともに、有益な漁獲情報の迅速伝達を可能とする漁協経済システムの更新と岩館市場の施設の有効活用法について検討する。
②地域特産品の開発や低価格魚・未利用魚の活用による魚価の向上
漁業協同組合は、低価格魚や未利用魚を活用した地域特産品について八峰町、地元水産加工会社等と協議する。
③活締め・神経締め等の鮮度保持による魚価の向上
水揚げされる主要な魚種（ウスメバル等）について船上での血抜き処理を徹底し、一定基準を満たしたものについて、タグを装着し明確な差別化を実施した後、市場評価を明確化のため消費地市場等へ試験出荷する。
④ブランドを活用した魚価の向上
当該地域にブランド魚種が存在しないため、漁業協同組合は、漁業者が継続的に取り組んでいる漁獲物の付加価値向上策をブラッシュアップし、ブランド魚種として創出するため、漁業者に対して有益な情報や技術習得機会の提供などのバックアップ体制の構築を図る。
また、底曳網漁業者は、ボタンエビの活魚出荷について、出荷形態や基準について漁協や研究機関と協議する。
⑤直売会の開催等による魚価の向上
全漁業者は、鮮度保持処置を施した漁獲物やブランド化を図ろうとする魚種について、地産地消の推進・PR や魚価向上策について八峰町や地元観光施設と協議する。
当該地域は鮮魚販売店が少ないため、定期的に直売会を開催し、地産地消・魚食普及を推進する。
⑥漁場清掃、海底耕耘などの漁場環境整備への取組
底曳網漁業者は、漁場環境を改善し資源の増大を図るため、海底清掃や海底耕耘を引き続き実施するとともに、水域の監視及び情報収集に努める。
採貝藻漁業者も、磯根資源の再生を図るため、漁場の清掃等を継続して取り組むとともに、秋田県水産振興センターと連携し、適切な種苗放流手法を構築する。
また、漁業協同組合は、地域水産業の打開策として、磯根資源の増殖や計画的な漁業生産による漁業の後継者確保を図るため、岩館漁港の沖防波堤等を整備し静穏域を造成することについて検討する。
⑦新規就業者や乗組員の確保のため新たな就業モデルの構築
漁業協同組合は、担い手の掘り起しを行うため、漁業スクール受講者や新規就業希望者を対象に基礎的な漁業研修を実施するとともに、就業後のフォローアップまで一貫して行い、生活基盤として成立する就業モデルの創出を図る。
⑧養殖生産の拡大
採藻漁業者は、秋田県水産振興センターと連携し、新たにギバサなどの養殖の実施に向けて検討する。